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池上通信機、ARRI UnicamHDカメラでスーパーレゾリューション技術を披露。シネマテイストの放送用HDカメラで4K解像度感を実現
先月開催された放送機器関連の展示会「BVE2015」と「CABSAT2015」にて、池上通信機が披露したHDTVカメラ自身で4Kアップコンバートする、スーパーレゾリューション(超解像度)技術について紹介する。
4Kコンバータボードは、カメラヘッドで2K信号を4K解像度(3840×2160p)に変換し、CCUでダイレクトに伝送できる特徴を持つ。BS-98ベースステーションのプラグインボードで、UnicamHDカメラシステムのHDK-790GX/79GXや、HDK-970A/97A、HDK-97ARRIで利用可能だ。
会場ではベースステーションをマウントしたHDK-97ARRIを体験できるコーナーや、ネイティブ4K映像との比較が紹介された
超解像度エンジンを採用したアップコンバージョンはDTL補正によるエッジのアーティファクトを検出し、それを4Kにアップコンバートする際に抑える能力を持つ。ベースステーションのコントロールメニューで行える機能には、2Kから4Kへの変換を行うアップスケーリングモードに加えて2Kでのリマスタリングモードがあり、超解像度エンジンで2K信号の解像感を向上させ、現行のHDカメラのDTL機能とは異なる広帯域の解像感補正が行えるようになっている。さらに、超解像効果を設定する各種パラメータはプリセット以外にカスタマイズ設定ができる。
サイズはW20×H120×D124mm。BS-98/CCU-980の背面スロットに搭載できる
UnicamHD HDK-97ARRIは、2013年に池上通信機とARRIとのコラボレーションで登場したカメラ。Super35mm CMOSセンサーを採用し、優れた色再現性とシネマチックな被写界深度、シネマテイストな映像表現が放送カメラシステムでも展開できる。リアルタイム映像コントロール、ファイバ延長装置によるシステム構築、複数カメラでスイッチングするマルチカメラなど、従来からの放送映像制作現場の運用スタイルでのオペレーションが可能。加えて4Kコンバータボードを活用することで、既存の2K機器を活用しながら4K放送に対応できる。
HDK-97ARRIは、IABM Design & Innovation Awards 2013のファイナリストに選出された功績を持つ。最近ではドイツのヴェルティンス・アレーナで行われたPUR & Friends 2014コンサート中継の現場でも活躍した。…