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作家・吉岡忍が語る震災後の“抽象的な問題”とは?『生きなおす 吉岡忍が歩いた被災地の3年間』
BSジャパンでは3月1日(日)21時から、ノンフィクション作家・吉岡忍が東日本大震災の直後から3年間、被災地を巡って撮影してきた記録をまとめた特別番組『生きなおす 吉岡忍が歩いた被災地の3年間』を送る。放送に先がけて14日、都内にて取材会が行われ、吉岡が見つめ続けた震災について語った。
震災から4日目の3月15日から被災地に入り、3年間でのべ200日以上現地で取材・撮影し、何百人という被災者の話に耳を傾けてきたという吉岡は、「被災地に入った当初から変わらない印象がひとつだけあります。津波にしても被災地の過酷な現状にしても、目の前で起こっていたのは、生々しくて非常に具体的なこと。しかし、我々が考えなければいけない問題は、実は抽象的なものなのだということです」と振り返って語った。
「たくさんの方がなくなったり、行方不明になったり、まず“死”という問題がありました。それから、その裏返しにはなりますが、人間が生きるとは、暮らすとはどういうことかについて。また、そこに人が居なければ、災害は単なる自然現象でしかない。それは自然とは何か、あるいは自然と人間との関係は何なのかといった事にも繋がってきます。さらに、津波で破壊された釜石市の堤防などもありましたが、人間の技術とは何かという問題も当然考えなければいけないでしょう」と自身の考える“抽象的”な問題について語った吉岡。さらに、「私のものも含めて、震災後に様々な報道がなされてきました。しかし番組のタイトルにあるように、あの経験の後に生きなおすとは何なのか? まだ我々は充分にこの震災が起きた“意味”について描いていないんじゃないかと考えます」と自戒を込めて述べ、「今我々が日々直面している現実と、震災とは地続き。今回の震災の記録でも様々な人が、様々に現実を捉えながら自分の思いを語っている。視聴者ひとりひとりが直面している現実があり、語られるべき言葉があり思いがあると思います。それが自分にとって何なのかということを考えながら観ていただきたい」と語っている。
同番組では、「宮城県女川町にある水産加工会社ヤマホン社長・山本晴雄の70歳にして再起を誓った3年間」「震災から一ヶ月弱で営業を再開した、岩手県宮古市の居酒屋女将と、その漁師の弟の人生を通して語られる浜に生まれ、生きるということについて」「宮城県男鹿半島で、村の存続・復興に模索した漁師たち」「宮城県気仙沼市で復活を目指す中小企業」「南米からのボランティア獣医」という5つの側面から、震災を切り取り、改めて今回の震災が我々にもたらしたものを考える。この番組を通して今一度、震災について考えてみてはいかがだろうか?
■『生きなおす 吉岡忍が歩いた被災地の3年間』
2014年3月1日(土)21:00~22:25(BSジャパン)
本記事は「テレビドガッチ」から提供を受けております。
著作権は提供各社に帰属します。