仕事で役立つ人気ビジネスアプリおすすめ!
[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「少年法って本当に必要なの?」 …7人の弁護士に聞いてみました
凶悪な少年犯罪が起きるたび、少年法への関心が高まります。
川崎市で中学1年生の男子生徒が少年グループに殺害された事件を受けて、「少年法を改正すべき」「少年法なんていらない」という声が多くあがっています。
もちろん、少年法の必要性についても多くの意見ありますが、少年法について激しい議論が巻き起こっているのは事実でしょう。
それでは、法律の専門家は少年法の必要性についてはどのように考えているのでしょうか。シェアしたくなる法律相談所で執筆されている弁護士の中から7人の弁護士に答えて頂きました。
河野晃先生
少年法は絶対に必要です。
「少年法なんか無くしてしまえ!」と本気で主張している方に僕自身お会いしたことは無いのですが、もし仮にそういう方がいるとすれば、刑法41条が「14歳に満たない者の行為は、罰しない。」と定めていることから、14歳未満の行った刑事法令に反する行為については、完全に御咎めなしということでいいということになりますよ。本末転倒ではありませんか?
また、川崎市の事件を受けて「少年が少年法により守られている」という批判があるようです。しかし、この事件の場合、少年法上でも原則逆送事件(検察官送致となる事件)になりますし、結果、大人と同じ裁判を受け、死刑になる理論上の可能性はあります。凶悪犯罪に対しては相応の例外が定められておりますので、上記批判は失当です。
少年法により、多くの非行少年に更生の機会が与えられていることは大変意義があると個人的に実感しています。少年法は絶対に必要な法律です。
田沢剛先生
そもそも少年法は必要なのか、という問いに対しては、必要と考えます。
少年は、将来において社会を担っていく大人になるための生育途上にあるものです。そのような生育途上にある少年が過ちを犯したからといって、これに刑事罰を科すことは、少年をきちんと教育していない親を含めた大人が負うべき責任を教育を受けるべき少年に押し付けることになるからです。
「少年の健全育成」を目的に、教育的な配慮から非行少年の処遇を考え、刑罰を科すことのできる場合を限定している少年法は、「きちんとした教育」を受けて来なかった少年に対し、社会を担う大人になれるように、その機会を提供しているものだと考えます。
川崎中1殺害事件を受けて、少年に対し、より刑罰を科しやすくする方向での改正議論が始まろうとしていますが、すでに厳罰化が進められて今日の姿になった少年法の枠組みの中で対処できないものなのかどうか、議論を重ねてきちんと検証して頂きたいものです。…