チャットモンチー ニューシングル『ときめき / 隣の女』インタビュー＜前編＞

　

　■チャットモンチー　インタビュー
　
　今年の11月にデビュー10周年を迎えるチャットモンチー。再始動第2弾となる通算17枚目のシングル『ときめき／隣の女』は、サポートメンバーに女性を迎え、通称“乙女団”という新編成でのレコーディングを敢行した。チャットモンチーとしては久しぶりのラブソングで、スケール感の大きいロックバラード「ときめき」と、グルーヴィーなバンドサウンドにクールな歌声が響く「隣の女」。この2曲の根底に流れるのは、女性という生き物の怖さと畏れ、ホラー感であり、それはデビュー当時のチャットが本質的に抱えていたものであった。また、カップリングには、7年前の武道館公演後にリリースした初のセルフプロデュース曲「Last Love Letter」のKoji Nakamuraによるリミックスが収録され、5月にはアルバム、11月には7年ぶり2度目となる日本武道館公演も決定している。様々な企画が続々と用意されているが、今回は2つめの新体制となる乙女団結成のいきさつに話を絞って聞いた。
　（取材・文／永堀アツオ）
　
　
　◆繊細なのは男の方であったり、女子の方が思い切りがあったり
　
　――サポートメンバーとして恒岡章（Dr）と下村亮介（Key& Cho）を迎えた4人体制でのシングル第１弾となった前作『こころとあたま／いたちごっこ』に続くニュー・シングル『ときめき／隣の女』は、世武裕子（P）と北野愛子（Dr）の全員女性による新編成でレコーディングされてます。まず、この2つの編成についてお伺いできますか？
　
　橋本：もともとジャック・ホワイトが男バージョンと女バージョンをやってるっていうのは知ってて。だから、ツネさん（恒岡）と下ちゃん（下村）とやるって決まったときに、女子だけもちょっと気になるなって思ってて。「2パターンあっても面白いんちゃうか？」みたいな流れですね。
　
　――では、最初から男女、2パターンっていうのは考えてたんですね。前作の取材の際はそんな素振りみじんも見せなかったけど。
　
　福岡：そうですね。昨年の夏くらいには考えてて。だから、取材が苦しかったんです。皆さんに「この体制でやっていくんですね？」って聞かれて、「ああ、はい…」って答えてて（笑）。メンバーは性別が違っても同じパートがいいなとは思ってて。世武ちゃんはライヴのサポートで私がべースを弾かせてもらってたんですね。そのときに、「チャット新体制になったね。…