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チュニジアテロで浮き彫り 次に危ないのは… 東南アジアリゾート地も
チュニジアの首都チュニスのバルドー博物館で、銃で武装した集団が外国人観光客らを襲撃し、日本人6人が死傷した事件。白昼の観光地で起きた惨劇はテロの恐怖をまざまざと見せつけたが、これから海外に出かける人にとっては注意が必要だ。専門家は「地中海沿岸の欧州諸国や東南アジアでテロのリスクが高まっている」と警告する。日本国内も例外ではなく、警戒は怠れない。
「雨の最初の一滴にすぎない」
チュニジアでのテロから一夜明けた19日、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」がインターネット上に公開した約3分間の音声ファイル。
英紙インデペンデントによると、イスラム国はこの中で博物館襲撃の犯行を認め、独特の表現でさらなる攻撃を示唆した。
犯行声明では男2人の名前を襲撃の実行犯として挙げ、「イスラム国の騎士」ともたたえた。
ただ、チュニジア当局は、同国やイエメン、リビアなどで活動するイスラム過激派「アンサール・シャリーア」が銃撃の実行犯と指摘している。
白昼の凶行は、西側諸国からの観光客を狙った無差別テロの可能性が高いが、衝撃的だったのは、事件が当局の虚をつく形で起きたことだ。
「外務省は今回の事件で、チュニスへの渡航情報を『渡航の是非を検討』というレベルに引き上げたが、それまでは、最も危険度の低いことを示す『十分注意』という表現にとどめていた」(外務省関係者)。テロへの警戒レベルはそれほど高くはなかったという。
中東情勢に詳しい軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「現在、イスラム国と旧来のイスラム過激派勢力との間で、存在感を誇示するためのテロの応酬が繰り返されている。危険度は確実に増している」と警告する。
2013年4月には、米国マサチューセッツ州で開かれたボストンマラソンで5人が死亡する爆弾テロ事件があった。
米国人の実行犯は、イスラム国に比肩するほどの影響力を持つ、イエメンを拠点にするイスラム過激派「アラビア半島のアルカーイダ(AQAP)」の影響を受けてテロを起こしたとされる。
AQAPやイスラム国は、国外の過激派に感化されてテロを起こすこのような「ホームグロウンテロ」を盛んに呼びかけており、危険は世界各地に広がっている。
世良氏は「地中海沿岸の欧州の大都市は特に危険。スペインは、イスラム過激派の活動が活発な北アフリカと地理的に近く、イタリアはイスラム国が台頭するリビアの対岸にあたる。イスラム国の支配地域と欧州の経由地となっているトルコに隣接するギリシャも警戒が必要な地域だ」と指摘し、こう続ける。
「東南アジアのリゾート地も危ない。インドネシアで活動するイスラム過激派『ジェマ・イスラミア』は、数百人規模の戦闘員をイスラム国に送り込むなど友好関係にある。日本人にも人気があるバリやジャワ島ではいつになくテロの危険が高まっている。マレーシアやフィリピンにもイスラム過激派のシンパが多く注意が必要だ」
イスラム国は日本への攻撃も示唆しており、外国人の流入が多い東京や大阪など大都市もテロのリスクと無縁ではない。「多くの人が集まる祭りやスポーツ大会などのイベントは標的になりやすい」(公安関係者)。いつ何が起きてもおかしくはないと踏まえておいた方がいい。