＜リュウグウノツカイ＞水族館に「人魚」 標本、模型展示

　

　「人魚のモデル」とも言われるリュウグウノツカイの標本と実物大の模型が魚津水族館（富山県魚津市三ケ）で展示されている。
　
　　標本は２００９年１２月に同県黒部市の海岸に打ち上げられたもので、体長約４メートル。同水族館で薬品を使って保存していたが、このほど貸出先の博物館から返還されたことから、模型と共に展示を始めた。
　
　展示場所では標本と上下に並べる形で模型を展示。標本は薬品の影響で体が白くなっているが、模型では赤くて長いヒレが特徴的だ。
　
　　同水族館によると、リュウグウノツカイは元々、南の海に生息。日本海では０９〜１０年にかけて、わずか３カ月間に十数体が見付かった。しかし、なぜ日本海に現れたのかなど、その生態は謎に包まれているといい、本来の生息域での環境変化が影響しているとの見方もある。
　
　　同水族館飼育研究係の伊串祐紀さん（３１）は「めったにない珍しい魚なので、ぜひ見に来てほしい」と話している。【浜名晋一】