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ここがデータセンターの司令塔だ 350社を遠隔監視
多様なモノがネットにつながる「インターネット・オブ・シングス(IoT)」時代の到来に向け、ITインフラ需要が高まっている。富士通は約525億円を投じ、群馬県館林市と兵庫県明石市にある東西の旗艦データセンターに新棟を建設することを決めた。NTTデータも東京都三鷹市に最大4500ラックを設置可能なデータセンター開設のための用地を確保した。それに伴い、ITインフラを陰から支える富士通エフサスなど黒子企業の役割も重要性も高まっている。
■背広の色で役割が一目で分かる
館林市にある運用・監視サービスの拠点
群馬県館林市にある富士通のデータセンター内にある富士通エフサスの「ITマネジメントセンター(ITMAC)」。ここではネットワーク経由で顧客企業の情報システムを24時間365日体制で遠隔監視する。2002年に富士通が設置し、現在は富士通エフサスに運営が移管されている。
内部を実際に取材する機会を得た。天井から何台もの大型ディスプレーがつるされ、画面に表示されているのは様々な企業名。青色や緑色の枠で囲まれているのがセキュリティー関連サービスを提供する企業、黄色や赤色の枠はネットワーク関連サービスを提供する企業を示すという。円形のデスクに座るオペレーターが顧客企業からの一報に応対する。
画面上のある部分が点滅を始めると、オペレーターの動きがせわしなくなってきた。ベージュの背広を着た監督員が駆け寄る。さらに、紺色の背広を着たシステムエンジニア(SE)も集まってきた。ITMACでは背広の色で役割が一目で分かるようになっている。案内してくれた広報担当は、「顧客のシステムで何かトラブルが発生していますね。対応が始まっています」と説明してくれた。
同センターが全国に抱える顧客企業は約350社にのぼる。生産、販売、在庫管理など、ITを駆使した基幹系システムなどを見守り、企業活動を支える。
市場環境に対応して、ITMACの機能もつねにバージョンアップする。その一例が、顧客の通信ネットワークを3次元(3D)の画面で可視化するサービスだ。2014年8月に提供を始めた。
ネットワーク全体を見渡し、どの拠点の間でどれぐらいの通信量があるかなどを地図上で直感的に確認することができるようになった。ひとつの施設内で原因となっているサーバーや機器を特定することも可能だ。ITMACと顧客企業の間で、同じ画面を見て対策を協議することができる。
こうしたことが可能になったのは、富士通研究所の技術を組み込んだ運用ツール「NDT」を使い、通信状況を効率的に把握しているためだ。ネットワークを流れるパケットに含まれる必要な情報のみを選び取ってハードディスク駆動装置(HDD)に記録する。