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ミスター女子プロ・神取が指摘する「凄惨マッチ」の問題点
女子プロレス「スターダム」22日の後楽園大会で行われた世IV虎(よしこ=21)と安川惡斗(28)の凄惨マッチは各方面に波紋を広げている。テレビの情報番組も取り上げるなか、“ミスター女子プロレス”神取忍(50=LLPW―X)が本紙の取材に応じ、揺れる業界に緊急提言。かつてジャッキー佐藤さん(故人=享年41)と伝説の「ケンカマッチ」を繰り広げた神取は、今回の一戦をどう見たのか? プロレスラーがリングの上で守るべき誇りと、この“事件”における最大の問題点とは――。
いわゆる「ケンカマッチ」と称される遺恨試合は過去のプロレス界にも複数存在する。女子で伝説となっているのが1987年7月にジャパン女子プロレスで行われた神取と佐藤さんの一戦。神取はパンチで相手の顔面を大きく腫れ上がらせて、見るものを戦慄させた。それでも今回のように陰惨で選手生命に関わるような負傷にはつながっていない。
過去とは似て非なる凄惨マッチの最大の問題点は何だったのか? 28年前の当事者・神取は本紙の取材に応じ「確執とかそういうのは本人たちにしか分からないし『お前が言うな』と言われるかもしれないけど」と前置きした上でこう続けた。
「会社がどこまで把握できていたかだよね。ジャッキーさんとの時は『こういう(パンチなどの反則攻撃も繰り出す)試合になりますけど、いいですか?』と会社にも伝えて了承をもらっていた。会社を通じて相手にも伝えて、納得してもらっていた。団体としてマネジメントはできていたんだよね。もちろん、自分もやり過ぎた部分はあるけど…。今回の一件は、マネジメント会社である団体がどこまでそれをできていたのかが問題だと思う」
いわゆる「ケンカマッチ」を否定はしないが、それを興行として成立させる以上は団体の管理徹底が不可欠というのが神取の持論。今回はその点で疑問が残るという。「アルティメット(総合格闘技戦)をやるなら最初から何でもありの形にしてしまえばレフェリーもそう裁けるし、グローブをつけるとかルールも整備できたかもしれない」とも指摘。試合が終わった後になってから「プロレスではなくケンカになってしまいました」では、選手も団体も「プロ失格」というわけだ。
神取は安川を「早く完治することを祈るだけ」と心配しつつ、世IV虎には「個人的な感情が爆発することはあっても、それをセーブして最低限のルールは守るのがプロとしてリングで戦う大前提。故意に骨が折れるようなケガをさせちゃいけない」と苦言を呈した。
「本気で体を張っているから、一歩間違ったらこういうこともあり得る。世IV虎も反省があればまだまだ頑張ればいいんじゃない? とにかく業界全体で反省点を見つめ直して、生かすところは生かしていくしかないよね」と締めくくったミスター女子プロレス。プロレス界全体が重く受け止める必要がありそうだ。