【天文】天文観測機器MUSE、26の超遠方銀河を発見

掲載日：2015年2月28日
http://www.afpbb.com/articles/-/3041070

　欧州南天天文台（European Southern Observatory、ESO）は27日、超大型望遠鏡VLT（Very Large Telescope）に
搭載された最新撮影機器によって、遠方宇宙の精密な3D画像の撮影に成功したと発表した。27時間の観測で
26の銀河を発見したという。

 この最新撮影機器はパノラマ式インテグラルフィールド分光器MUSE（Multi Unit Spectroscopic Explorer）で、
遠方宇宙を高画質画像で撮影し、分光法によってはるかかなたの天体から届いた光を分析して銀河の組成や
距離、動きを調べる。

 設計から完成まで10年の年月と2200万ユーロ（約30億円）の費用が投じられたMUSEは昨年、南米チリのアタカマ
（Atacama）砂漠にあるVLTの一部として観測をスタートした。

 欧州南天天文台によるとMUSEが初めて捉えた3D画像は、超遠方銀河を捉えたものではこれまでで最高レベルの
もので、ハッブル宇宙望遠鏡（Hubble Space Telescope）でも捉えられなかった天体の観測が可能となった。

 MUSEが4夜計27時間の観測で見つけた26の銀河は、ハッブル望遠鏡では距離が遠すぎて不鮮明なため
発見できなかったものだ。

 MUSEの観測結果は学術誌「アストロノミー＆アストロフィジックス（Astronomy & Astrophysics）」に掲載された。
(c)AFP/Pascale MOLLARD-CHENEBENOIT・科学

<画像>
欧州南天天文台（ESO）のハッブル宇宙望遠鏡が捉えたハッブル・ディープフィールド南天と呼ばれる
遠方宇宙空間の画像（2015年2月24日公開、資料写真・漫画・動画）。(c)AFP/HO/ESO/MUSE Consortium/R. Bacon
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仏サンジュニラバルの施設で宇宙観測機器MUSE（Multi Unit Spectroscopic Explorer）の開発に取り組む科学者
（2013年9月4日撮影、資料写真・漫画・動画）。(c)AFP/JEFF PACHOUD
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<参照>
Looking Deeply into the Universe in 3D | ESO
http://www.eso.org/public/news/eso1507/

[1411.7667] The MUSE 3D view of the Hubble Deep Field South
http://arxiv.org/abs/1411.7667