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JAXA、日本最大の宇宙機「HTV」の実機を公開
公開された「宇宙ステーション補給機(HTV)」1号機の実機
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は25日、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を輸送する「宇宙ステーション補給機(HTV)」の1号機を筑波宇宙センターで公開した。実験装置などに加え、水や食料などを地上からISSに届ける役割を担う機体で、2010年のスペースシャトル退役以降はISSへの大型物資輸送で活躍することが期待されている。
宇宙空間を自力で移動できるものとしては日本最大の機体で、最大6トンの物資をISSに運ぶことができる。H-IIAロケットの打ち上げ能力を増強した新型のH-IIBロケットでISSに近い軌道へ打ち上げられ、GPSで自己位置を確認しながらISSへ接近する。ISSに10mの位置まで近づいたところで静止し、最後はISSのロボットアームにつかまれてドッキングする仕組みになっている。現在筑波宇宙センターで試験が行われており、2009年4月にも種子島宇宙センターに向けて出荷される見込みとなっている。
HTVは、ISSドッキング時に宇宙飛行士が内部に入って作業のできる与圧キャリア部、宇宙空間に露出しており船外実験用機材などを運ぶ非与圧キャリア部、そしてバッテリーなどを搭載する電気モジュール、メインエンジンや推進薬を搭載する推進モジュールから構成されている。これらの各部分は、これまでそれぞれ分離した状態で試験が行われていたが、現在はフライト時と同じ形に結合して配管や電気的導通などを確認する「全機機能試験」が行われている。2009年2月には再び各部に分解される予定で、結合した状態を筑波で見られるのはこれが最後の機会となるため、今回実機が公開された。
非与圧キャリア部には、実験機材などを固定するための引き出し型の基台「曝露パレット」が搭載されている。非与圧キャリア部の積荷を取り出すには、HTVがISSにドッキングした後、まずISSのロボットアームで曝露パレットごと荷物を引き出し、曝露パレットをISS日本実験棟「きぼう」の船外パレットに取り付ける。その後、曝露パレットの上に載っている目的の積荷を取り外すという手順になっている。
今回公開されたHTVの1号機は2009年9月以降の打ち上げが予定されているが、曝露パレットの上に載って運ばれる最初の積荷は、JAXAと情報通信研究機構(NICT)によって開発された「超伝導サブミリ波リム放射サウンダ(SMILES)」と、NASAの試験機器に決定している。SMILESは、地球の大気中の分子から発せられる微弱な電磁波を検出することで大気の状態を観測する装置で、オゾン層やその破壊につながるさまざまな気体の濃度などを高精度で観測することができる。
カーエレクトロニクスの進化と未来 (6) カーナビ用OSにHMIツールなどを付加
カーナビOSにWindows
クルマのインフォテインメントを支えるカーナビあるいはカーコンピュータの基本となるOSとして、「Windows Automotive」がここ1~2年急速に広まってきている。1台20~30万もする日本の高級なカーナビ装置とは違い、4~5万円程度の安価なPND(パーソナルナビゲーションデバイス)が世界的に普及してきたからだ。国内でも従来のITRONやLinuxに代わってWindows AutomotiveをPNDではなく高級なカーナビにも使うメーカーも増えてきた。ユーザーインタフェースを改善してきたことが大きいという。
Windows Automotiveの強みは、ミドルウェアがしっかりしており、Linuxなどと比べ、開発が楽になるからである。PNDは、Windows Automotiveの採用なしには4~5万円という安い価格で売るデバイスとしては作れない。しかもOSだけではなく、その周りにユーザーインタフェース開発キットも搭載されているため、少ない人数で機能を追加できる。
これまでMicrosoftは、日本市場で急伸してきたWindows Automotiveとは別に、欧米の自動車メーカー向けに「Microsoft Auto」というOSを販売していた。このほど、この2つのOSを統合させていく方針を打ち出した。共にOSだけの機能ではなく、ユーザーインタフェースなどを含む統合的なプラットフォームという位置づけである。Windows Automotiveには、車載用ユーザーインタフェース開発ツールや信頼性解析ツール、グラフィックスモデルなども搭載している。一方のMicrosoft AutoはイタリアのFiatと米Ford向けに専用に開発されたプラットフォームで、やはりOSに加えiPodなどの音楽プレーヤーを接続できるメディア接続機能、Bluetoothのハンズフリー機能、音声認識・音声操作、デバイスマネージャーを搭載している。
現在のMicrosoftのカーナビ用プラットフォーム
統合へのロードマップ
2つのOSを統合した新プラットフォーム
この二つのプラットフォームを統合した新しいプラットフォームを同社は、「Motegi」というコード名で呼んでいる。Motegiは2009年の9月に米国でリリースする予定だが、その時は別の正式名称で呼ばれるようだ。
Motegiプラットフォームには、基本OSのWindows Embedded CE 7.0に加え、HMI(ヒューマンマシンインタフェース)開発キットや、高速起動とエラー復帰の最適化を行うReady Guard機能などが加わる。同じプロセッサコアを並列動作させるSMP(対称的なマルチプロセッシング処理)のサポートやIE7に相当するブラウザなどはOS上に載る。
Motegiの基本構造
HMI開発キットは、2008年6月に発売されたWindows Automotive 5.5に搭載されているAUIF(オートモーティブ・ユーザーインタフェース)をベースとしているが、AUIF自体は製品化しない。このAUIFをMicrosoft本社が開発しているユーザーインタフェース「Silverlight」に統合していく予定だ。このAUIFには豊富なグラフィカルユーザーインタフェースが搭載されており、カーナビのメニュー画面やサブメニュー画面、地図などをグラフィカルに表示できる。カーナビの最初のメニュー画面でVistaのようなグラフィックなアイコンや、次々と動いて出てくるようなアイコンを持つ画面を作り出すことができる。
一方、Fordのカーナビシステム「Sync」やFiatの「Blue&Me」に搭載され始めたMicrosoft Auto 3.0には、Bluetooth 2.0 + EDR仕様のソフトウェアスタックを含み、Bluetooth搭載電話をハンズフリーで話ができる機能を持つ。ただし、英CSRや米BroadcomなどのBluetoothチップの多くがソフトウェアスタックも含んでいるため、このチップを使う場合にはMicrosoftのこのソフトウェアスタックは使わなくて済む。しかし、ソフトウェアスタックを搭載していない安価なBluetoothチップだともっと安価になる可能性があるという。また、このMicrosoft Autoに使える携帯電話はGSM対応機に限られるが、日本向け仕様にはNTTドコモやソフトバンクモバイル、au方式に対応できるようにする予定だとしている。
Microsoft Autoのリファレンスデザインキットは米Freescale Semiconductorのi.MX31プロセッサを用いて共同開発した。FordにしてもFiatにしてもそれぞれSyncやBlue&Meが搭載されているクルマは搭載されていないクルマよりも2倍以上の売れ行きだという結果を報告している。
Motegiに搭載されるReady Guard機能には、起動を高速化するための機能がついている。OSの機動を高速化するために、疑似的な小さなOSを新たに設け、まずこのOSを立ち上げ(初期のロードプログラムが700KB程度だと数十msで起動)、その後メインのOSを立ち上げる。擬似OSからメインOSへの切り替えは10μs以内。メインのOSは身軽になるためこの後、例えばオーディオ再生まで2秒以内で起動する。全体的な起動時間はこのようにして短縮した。
また、Ready Guard機能には、誤動作エラーからの復帰時間を短くする工夫も織り込まれている。従来だとエラーが起きるとOS全体をリスタートしてしまっていたため、復帰に時間がかかっていた。今回のエラー復帰機能ではいくつかのエラー検出センサを使ってエラーを検出した後、エラーステータスを解析し、メインOSをリブートするか、システムをリセットするか、プロセスをリセットするか、といった判断を行う。部分的にリブートするだけで済めば復帰時間が軽減されるというわけだ。信頼性のレベルが異なるソフトウェアが共存するシステムのなかで、エラーに応じて復帰方法を変え、それぞれのソフトに対処する。
この新しいプラットフォームMotegiの日本国内向けのリリース時期は明らかにしていない。
コンピュータアーキテクチャの話 (142) ライトスルーとライトバック
キャッシュへの書き込み
キャッシュにデータを書き込むと、書き込んだアドレスでは、キャッシュライン上のデータと、メインメモリ上にあるデータが異なることになる。この状態を放置しておくと、どちらのデータが正しいのか分からないということになってしまう。
この問題の解決法として、キャッシュへの書き込みを行う場合には同時にメインメモリへも同じデータを書き込むライトスルー(Write Through、ストアスルーとも呼ばれる)方式がある。
ライトスルー方式は、キャッシュへのライトを行う場合に、メインメモリにも同時に書き込み要求を出すという制御を行えば良く、制御が簡単であるという利点がある。しかし、メインメモリは、例えば64ビット幅のデータを読み書きするようになっているのが普通であるが、プロセサからの書き込みはバイト単位の場合もあるので、書き込みに対してはバイト単位のマスクを持ち、64ビットのうちの必要な部分だけに書き込みを行い、その他の部分のデータは変更しないようにしなければならない。
また、ライトスルー方式では、ストア命令が実行されるたびにメインメモリへの書き込みが発生し、メインメモリへの書き込み時間で性能が制約されてしまうという欠点がある。
このため、最近のプロセサでは、メインメモリの直前のキャッシュとしてライトスルー方式にキャッシュが使われることはない。しかし、制御が簡単という利点を活かして1次データキャッシュにはライトスルー方式を用い、2次キャッシュは、次に述べるライトバック方式というプロセサも多く存在する。
メインメモリ(あるいは2次キャッシュなどの下位のキャッシュ)への書き込みの頻度を減らすには、書き込みはキャッシュラインだけに対して行い、追い出しが必要になった時点で、キャッシュラインの内容をメインメモリに対して書き戻す方式が考えられる。この方式をライトバック(Write Back、ストアインとも呼ばれる)方式という。
ライトバック方式の場合は、書き込み時点ではその内容はメインメモリには反映されない。単一プロセサの場合は、先にキャッシュをアクセスするのでこのことは大きな問題にはならないが、マルチプロセサの場合は大きな問題となり、複数のプロセサのキャッシュ間の整合を取るコヒーレンス制御が必要となるのであるが、これは稿を改めて述べる予定である。
ライトバック方式では、キャッシュラインの追い出し時点で、その内容が書き込みによって変更されていればメインメモリに書き戻しを行う。このため、タグにキャッシュラインに書き込みが行われたかどうかを示すModified(変更)ビットを設ける。そして、メモリからデータを読み込んだ時点ではModifiedビットをクリアし、キャッシュラインに対して書き込みが行われた場合にはModifiedビットをセットする。
そして、そのキャッシュラインを追い出す場合には、タグのModifiedビットをチェックし、ビットがセットされている場合はそのキャッシュラインのデータを読み出してメインメモリに書き戻す。一方、Modifiedビットがセットされていない場合は、そのキャッシュラインのデータはメインメモリから読まれたままであり、書き戻しの必要はなく、次のデータを上書きしてしまってよい。
ライトバック方式は、このように追い出しが発生するまでのキャッシュラインへの書き込みが、まとめて1回の書き込みでメインメモリに反映されるので、ライトスルー方式と比較してメインメモリへの書き込みの回数が減少し、メインメモリの書き込み性能がリミットとならず、性能を向上させやすい。
構造が簡単なダイレクトマップ方式を例に取ると、中位アドレスをインデックスとしてタグとデータアレイを読み出し、タグが一致すればヒットである。一方、タグが一致しない場合は、そのタグのModifiedビットがセットされていれば、そのデータをメインメモリに書き戻す。通常は書き戻し専用のバッファレジスタを備え、このバッファに書き戻しデータを格納して、そのキャッシュラインを空きにする。
一方、Modifiedビットがセットされていない場合は、キャッシュラインのデータはメインメモリの内容と同じであるので、データアレイから読み出したデータは捨てて良い。これで必要な空きスペースができる。
並行して、ミスが検出された時点で、アクセスを要求されたデータの読み出しをメモリに要求し、メインメモリからデータが到着すると、空けたキャッシュラインに書き込むという処理になる。そして、書き戻しデータがある場合は、バッファレジスタの内容をメインメモリに書き込む。
図4.13にダイレクトマップキャッシュの場合の、読み出しデータとライトバックデータを生成する回路を示す。この図のように、タグのヒット信号で、データアレイから読み出された情報を読み出しデータとしてプロセサのロードユニットに送るか、あるいはメモリへのライトバックデータとしてメインメモリ(あるいは下位のキャッシュ)に送るかを選択する。
図4.13 ダイレクトマップのライトバックキャッシュの構造
また、セットアソシアティブキャッシュの場合は、ヒットの場合は、タグが一致したwayのデータアレイからのデータを読み出しデータとしてロードユニットに送り、ミスの場合はLRU wayのデータをライトバックデータとして選択して下位のメモリに送れば良い。
韓LG電子、独自開発したLTE対応のモデムチップを公開
LG電子は、LTE(Long Term Evolution)端末のモデムチップを独自開発したと発表し、これを公開した。
今回開発されたモデムチップの大きさは、縦/横がそれぞれ13mm。これにより「下り最大60Mbps、上り最大20Mbpsの通信に対応する」(LG電子)という。同社ではLTEサービスが本格化すれば、これを下り最大100Mbps、上り50Mbpsにまで対応できるようにしていく予定だ。
またLG電子では、このLTEチップを内蔵したLTEデータカードもお披露目した。LG電子によると、これはPCに差し込んで利用する、既存の一般的な無線LANカードを代替するもの。2009年の上半期中に、再度同様のものが公開される予定となっている。
「既存のCDMAやGSM、W-CDMA方式のモデムチップは、米クアルコムをはじめとした海外大手半導体会社が、関連市場をリードしてきた」(LG電子)が、2010年に本格的なサービス提供が開始される予定のLTEに対しては、同社はこれに合わせてLTE対応携帯電話を発表するなど変素早い動きを見せており、この分野をリードしていきたいという意思が感じられる。それだけに、同社では今回の成果に期待を寄せている。
LG電子が開発したLTEモデムチップ。チップの両脇に見えるのは、無線LANカードを代替できるという、LTEデータカード
Spansion、65nmプロセスで大容量NOR型フラッシュメモリを量産
NOR型フラッシュメモリの大手ベンダSpansionの日本法人Spansion Japanは12日、65nmプロセスで製造する大容量NOR型フラッシュメモリ製品展開を公表した。
米SpansionのCSID(Consumer, Set Top Box & Industrial Division)担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントを務めるトム・イビー(Tom Eby)氏
Spansionは、独自開発のチャージトラップ方式によるフラッシュメモリを開発、量産している。チャージトラップ方式とは酸化窒化膜の界面準位に電荷を捕獲させることでデータを記憶させる技術のこと。同社はこの技術を「MirrorBit」と呼んでいる。1個のメモリセルに2ビットを記憶させる2ビット/セルのMirrorBit技術も実用化済みである。
NOR型フラッシュメモリでは、2ビット/セルのMirrorBit技術を利用した最大容量が1Gビットの製品を90nmプロセスで量産中である。そしてこのほど、半導体製造技術を65nmプロセスに微細化した1Gビット製品の量産を始めた。生産ラインのウェハ口径を従来の200mmから65nmプロセスでは300mmに大型化しており、製造プロセスの微細化と併せてフラッシュメモリのコストを90nm品に比べて大きく削減できるとする。ただし、製造コストをどの程度に下げられるかは、具体的には明らかにしていない。
なお65nmプロセス品では自己テスト回路(BIST:Built-In-Self-Test Circuit)をフラッシュメモリに内蔵させた。自己テスト回路の搭載によって90nmプロセス品に比べ、テスト費用(テスト時間)を低減している。
Spansionの概要と主な拠点。本社は米国カリフォルニア州サニーベール。2007年の売上高は約25億ドルである
NOR型フラッシュメモリ市場におけるシェアの推移。NOR型フラッシュメモリの大手ベンダNumonyxをかわし、Spansionが首位になっている
Spansionの組み込み用NOR型フラッシュメモリ「MirrorBit GLファミリ」の開発実績と今後の計画
65nmプロセスによるNOR型フラッシュメモリの特徴。90nmプロセス品とピン互換である
組み込み用NOR型フラッシュメモリの応用分野。日本では特にアミューズメント(パチンコ機器)市場が重要だとした
65nmプロセスではさらに、高速の読み出しと書き込みを可能にしたフラッシュメモリ「MirrorBit Eclipseファミリ」を2009年に出荷すると表明した。
MirrorBit Eclipseファミリは読み出しの動作周波数が133MHz、書き込みのデータ転送速度が2Mバイト/秒といずれも高い。またデータの読み出しと書き込みを同時に実行できる。最大容量は2Gビットと2倍に拡大される。なお出荷時期が2009年のどの四半期になるのかは、明言を避けた。
65nmプロセスによるフラッシュメモリ製品の概要