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AMAT、TSV形成用エッチング装置を発表
半導体製造装置大手の米Applied Materials(AMAT)は12月3日、幕張メッセで同日から5日まで開催されている半導体製造装置の展示会「Semicon Japan 2008」において、貫通電極(TSV:Through Silicon Via)形成用エッチング装置「Applied Centura Silvia」を発表した。
Semicon Japan 2008のAMATブース
「Applied Centura Silvia」の実機が展示されている
TSVは、Siの基板に貫通した電極を設けることで、チップ間の接続距離を最短化することで、高機能、高速動作を実現しようというもの。また、チップを積層しても、チップ周辺にチップ同士の接続配線を配置する必要がないため、小型化も可能であり、すでにカメラ用のイメージセンサで用いられている。
良いこと尽くめだが、製造するためにはコストが高く、Semiconductor 3D Equipment and Materials Consortium(EMC-3D)が発表したコストモデルでは、月産1万枚を処理した時のCoOは、1枚あたり189ドルとしている。AMATでは、これを最終的に150ドル/枚まで下げることを目指すとしている。
同装置には、Time Multiplexed Gas Modulation(TMGM)プロセスと称するガスモジュレーションプロセスを搭載。これにより、エッチングとデポの速度を高速化かつ、エッチングレートの向上を実現しているという。
POS端末専用のWindows OS「WEPOS」搭載機が日本に登場 (1) 流通・サービス業向けに特化したOS「Windows Embedded for Point of Service」
スーパーマーケットやコンビニエンスストアといった小売店などで見かけるPOS(Point of Sales)レジ端末や、キオスク端末。これらの端末には、Microsoftの組み込み機器向けOSである「Windows XP Embedded」や「Windows CE」などが使われているものも数多くあり、高いシェアを占めている。あるPOS端末の開発者によると「Windowsを使うと、ネットワークやUSBが簡単に使えるうえに、GUIの開発が楽。多少ではあるが、OSとして不安定な部分もあるが、ミドルウェアを使えば解消できるので、問題にはならない」という。
Microsoftでは2005年に、こういったPOS端末やキオスク端末、ATMなどの流通およびサービス業向けに特化したOS「Windows Embedded for Point of Service」(以下、WEPOS)をリリースしており、米国などではすでにWEPOSを搭載した機器が導入されている。
Windows XP Embeddedは、パソコン向けに開発されたWindows XPの各機能をコンポーネントとして分割したもの。開発者は、開発するシステムに合わせてこれらのコンポーネントを選び、組み合わせて使う。また、Windows CEはWindows XPベースではなく、各コンポーネントは専用に開発されており、Windows XP Embeddedよりも小規模な機器などで使用されることが多い。
WEPOSはWindows XP Embeddedと同様にWindows XPベースであるものの、POSに特化した機能のみでできている。フットプリントは、WEPOS単体では280Mバイト程度とWindows XP Embeddedよりも小さい。日本においても、このWEPOSを搭載したPOSシステムがカメラのキタムラの一部店舗で導入され始めており、今後はほかの小売店でも導入が見込まれている。
カメラのキタムラに導入されたWEPOS搭載POSレジ端末と同型のもの – シャープとソリマチ技研が開発(流通情報システムに関する展示会「RETAILTECH JAPAN 2007」にて展示)
このWEPOSとはどういったOSなのか、米MicrosoftのMobile and Embedded Device GroupのGroup Project ManagerであるJason Demeny氏に話を聞いた。
MathWorks、MATLABの並列化処理を進展
MathWorks Marketing Director, MATLAB ApplicationsのLisa Kempler氏
MathWorksは、12月3日より開催する「MATLAB EXPO 2008」に併せ、12月2日、記者向け説明会を開催し、MATLABの並列処理の対応状況を説明した。
現在、「すべてのPCがマルチコアに対応しているが、アプリケーションの肥大化が進展した結果、当該する50%のエンジニアがアプリケーションの処理に何らかの問題を抱えている」(同社Marketing Director, MATLAB ApplicationsのLisa Kempler氏)であり、「その内の80%の人が過去5年以内に複数のクラスタによる処理を用いており、さらにその内の55%が数年以内にクラスタの拡張を計画するなど、クラスタ化の進展が著しい」という。
現に、コンピュータクラスタの比率は2003年でコンピュータ全体の20%程度であったものが、2007年には65%まで拡大している。
コンピュータのクラスタ化が急速に進んでいる
MathWorksは2004年、コンピュータクラスタおよびサーバファーム上でMATLAB/Simulinkを実行することが可能となる「Distributed Computing Tools」を提供することで、並列化への対応を開始した。
同氏は、「HPCに携わるエンジニアはプログラムのことを良く知っている。しかし現場の科学者はプログラムを良く理解しておらず、またプログラマは科学的なことを理解していないためにパフォーマンスを向上させるのに問題が生じる」とし、「双方の分野から使うことができるHPCというものを構築する必要がある」と語る。
エンジニア、科学者双方に使い勝手が良いHPCを構築する必要性
現在、MATLABの最新版は2008年10月にリリースされたR2008bとなっている。MATLABの並列処理化には3つの観点により行われているという。
1つめはアルゴリズムの効率化とエンジニアと科学者が有効活用できること(Simplicity and Portability)、2つ目はデスクトップのみならず、遠隔からの操作を可能にする拡張性(Scalability)、3つ目はシステムの展開性(Deployability)である。
3つの観点からMATLABの並列処理を進展
1つ目の対応としては、マルチコアコンピュータおよびコンピュータクラスタ上での並列処理の実行を可能とする「Parallel Conputing Toolbox」の提供を行っている。これを用いることで、PC上のみならず、クラスタやクラウド上にあるほかのマルチコアデスクトップなどを4台まで管理できるようにしている。
また、これに併せて2008年3月リリースの「R2008a」では、例えば「for-loop」を「parfor-loop」へとコマンドの変更を行うだけでクラスタ上にあるすべてのコアを並列に使用することが可能となる拡張が行われている。
加えてR2008bでは、対象数Nの大規模化により、PCが計算領域を確保できない場合に対して、「SPMD(Single Program Multiple Data)」に対応、各クライアントごとにデータを分散、並列化を行うことを可能としている。これも、コマンドとして、既存のプログラムに”spmd”と”codistributor”を足してやるだけで、複数台数への分散が可能になるという。
R2008bでは、”spmd”を用いることで、複数のコンピュータに処理を分散させることができるようになった
ちなみに、ガン研究で用いられる100万分子を処理するプロセスでは、64ノード構成のクラスタを用いることで、これまで1週間かかっていた処理を一晩で終えることができるようになったという。
また、同Toolboxの導入は、「一台一台にMATLABを導入することを考えるとライセンスが高コストとなるという問題があるが、このコストを抑えるのにも役に立つ」(同)であり、並列処理は、より低いコストで高いパフォーマンスを実現する手段だとする。
なお、次期バージョンとなる「R2009a」は2009年3月頃の提供を、その次のバージョンとなる「R2009b」の提供は同年9~10月ころの提供をそれぞれ予定しており、より並列処理に対応した機能が加えられていく予定である。
コンピュータアーキテクチャの話 (75) パラレルプリフィックスアダー(3)
Ladner-Fisher Adder (1980年)
Sklanskyアダーの大きなファンアウト、Kogge-Stoneアダーの必要なボックス数が多いという問題を解決する方法として、Ladner-Fisherアダー、Han-Carlsonアダーなどが提案されている。これらはKogge-Stoneと同様に、何れも考案者の名前が付けられたアダーである。
次の図にLadner-Fisherアダーのキャリー計算回路を示す。Ladner-Fisherのキャリー計算回路は1段目はSklanskyアダーと同じで偶数、奇数ペアのP,Gを生成するが、2段目はKogge-Stoneアダーのように2箇所右側のビット位置から取っている。そして、3段目と4段目はSklanskyアダーのように複数のファンナウトを持つステージとなっているが、次の段のボックスは一つ置きに間引かれているのでSklanskyアダーと比べるとファンナウトは半減している。
しかし、4段目までのボックスでは奇数ビットのキャリーだけの計算であり、偶数ビット位置のキャリーを作るために5段目のボックスを必要とする。前述のSklanskyアダーでは、16ビットのキャリー生成は最小限の4段のボックスで実現されていたのであるが、Ladner-Fishderアダーでは、ボックス通過段数を1段追加することによりファンナウトを半減している。
16ビットLadner-Fisherアダーのキャリー計算回路
ファンナウトの半減による遅延時間の短縮と5段目のボックスを通過するための遅延を比較すると、この例で取り上げた16ビット程度の長さのアダーでは5段目のボックスの通過時間の方が大きいのではないと思われるが、ビット数がより大きいアダーではファンナウトが半減する段数が増えるので、Sklanskyアダーより高速になると思われる。
Han-Carlson Adder (1987年)
Han-Carlsonアダーは、回路量が大きいというKogge-Stoneアダーの欠点を解消しようというものである。次の図にHan-Carlsonアダーのキャリー計算回路を示すが、必要ボックス数は33個とKogge-Stoneアダーの49個よりかなり少なく、Sklanskyアダーの32個に比べて1個多いだけである。
16ビットHan-Carsonアダーのキャリー計算回路
この図に見られるように、Han-Carlsonアダーの場合は、1段目が右隣、2段目は2箇所右側、3段目は4箇所右側、4段目は8箇所右側から入力する点はKogge-Stoneアダーと同じであるが、ボックスが半分に間引かれているので、配線本数は半分になっている。
しかし、間引いたままではC2、C4、…というキャリーが計算できない。これを補うのが5段目のプリフィックスボックスである。これで4段目までで計算されたP、G信号を右側の奇数ビットのP、G信号にプリフィックスしてキャリー信号C2、C4、…を生成する。
つまり、Han-CarlsonアダーはKogge-Stoneアダーと比較すると、ファンナウト=2をキープして、配線とボックス数を減少させている。しかし、その代償は5段目のプリフィックスボックスで、最長のキャリーの遅延時間がボックス一段分増加している。
以上述べてきた各種のParallel Prefixアダーのどれが高速かは、アダーのビット数、使用する基本回路の形式、ゲートの入力容量と配線容量の比率や、回路の配置に依存してそれぞれの配線長がどうなるかによって変わり、一概にどれが速いとは言えないが、64ビットアダーのようにビット数が長くなると、Kogge-StoneやHan-Carlsonアダーの方が、ファンナウトが増えるLadner-FisherやSklanskyアダーより高速に出来るようである。
ここでは代表的な考え方の4種のParallel Prefixアダーについて説明したが、これ以外にも多くのParallel Prefixアダーが提案されている。また、ここで説明したParallel Prefixアダーは1ビット単位のプリフィックスボックスを使うものである。論文としては、複数ビット単位のプリフィックスボックスを使うアダーも発表されているが、ここでは割愛する。
デルの2008年度事業方針
デルは2007年2月からスタートした新年度の事業戦略に関する説明会を開き、日本における新年度の事業方針について明らかにした。
冒頭、ジム・メリット社長は、2007年1月締めとなる2007年度の日本法人の取り組みについて、「いい1年だった」と振り返り、出荷台数で前年同期比14%増を達成したこと、ノートブックPC市場において25%増の高い成長を達成したことを説明。
ジム・メリット社長
「市場全体の成長率が2%減であったのに対して、当社は2ポイント上昇している。シェアも14%に拡大している。とくに公共市場においてシェアを伸ばすことに力を入れた成果が出ている。企業では17万2,000社の新規顧客を獲得し、個人では約28万人の新規顧客を獲得した。これだけの業績を達成できたのは、日本におけるビジネスが健全であり、盤石であることの証」とした。
また、個人向けハイエンドPCのXPSシリーズの国内投入、第9世代サーバーの投入、Dell|EMCブランドの新製品の導入など、「プロダクト、ソリューションにおいて、ここまで揃えられたことはないというほどの製品を投入することができた。また、宮崎カスタマーセンターの拡充をはじめ、サービス、サポート分野において、500人以上の社員を採用した。新たな組織づくりと、リーダーシップを持った経営の実現、社員のキャリア開発支援といった取り組みによって、デルを離れる人が減ったという効果も出ている」と振り返った。
国内PC市場 出荷台数シェア推移
出典: 業界アナリストの予測
次のページでは、同社のビジョン「Dell2.0Japan」によって、ハードウェアの箱売り中心のビジネスから、サービスを中心とした高付加価値ソリューションの提供に注力すること、ひいては日本での企業買収までをレポートする。