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SiliconBlue、低消費電力が特長の65nmプロセス採用FPGA3製品を発表
ベンチャー企業でFPGAベンダである米SiliconBlue Technologiesは2日、バッテリ駆動の携帯機器に向けた低消費電力FPGA「iCE65ファミリ」の詳細を発表した。
同ファミリは、Taiwan Semiconductor Manufacturing(TSMC)の65nm LP(Low Power)プロセス技術に、SiliconBlueが独自に開発したNVCM(Non-Volatile Configuration Memory)技術を加えて製造が行われる。
そのため、iCE65ファミリはロジックセル数が1,792の「iCE65L02」、同3,520の「iCE65L04」、同7,680の「iCE65L08」の3製品が用意されているが、一般的なFPGA技術を用いた揮発性タイプとNVCMを搭載した不揮発性タイプの2タイプが用意される。
揮発性タイプのiCE65L02およびiCE65L04は、すでにサンプル出荷を開始しており、同タイプのiCE65L08も2008年7月中の出荷開始を予定している。また、不揮発性タイプはiCE65L04が2008年10月から、iCE65L02が2009年1月から、iCE65L08が2009年3月からの提供をそれぞれ予定している。
iCE65ファミリの概要
価格は量産価格で1.5ドルからとなっているが、5ドル相当のロジックセル数を比較すると、競合となる1チップのローパワーFPGAに比べ、「数倍の差をつけており、性能対価格比で圧倒的に優位」(同社CEOのKapil Shankar氏)と語る。
SiliconBlue TechnologyのCEOであるKapil Shankar氏
同社のNVCMは、汎用のフラッシュROMでFPGAをコンフィギュレーションするソリューションとは異なり、FPGA内部にコンフィギュレーション用のメモリを用意することで1チップソリューションを実現するもの。これにより機器の小型化が可能になるほか、ROMの読み取りなどの危険性を避けることが可能となる。
また、同社のFPGAでは、LUT(Look Up Table)の見直しなどアーキテクチャの再設計を行ったことにより、リーク電流の低減を実現している。通常動作における最小動作電流は、iCE65L02で25μA、iCE65L04で50μA、iCE65L08で100μAとしている。
「市場は環境にやさしいことを目指した製品に注目が集まっており、コンシューマの主流はバッテリを搭載した機器に移行してきている。そのため、低消費電力で駆動するデバイスの需要が増しつつある。iCE65ファミリはチップサイズとコストを最小化できるため、そうしたバッテリ搭載型の携帯機器にマッチしている」(同)と語る。
iCE65ファミリの具体的なアプリケーションへの適用に向けた機能としては大きく分けて3つあるという。1つ目は電圧変換やI/O拡張などの機能を置き換える”シンプルファンクション”、2つ目はディスプレイやタッチスクリーンのコントロールといった”コンシューマファンクション”、そして3つ目が高い消費電力のASSPから機能を取り除き、その機能を肩代わりする”パワーセーブ型コプロセッサ”である。「これらの機能を組み合わせて活用することにより、ユーザーはiCE65ファミリが提供する価格メリットを享受できるようになる」(同)とする。
iCE65ファミリのアプリケーション適用に向けた特長
回路シミュレータにはMagma Design Automationのタイミングドリブン配置配線が可能なツールが用いられる。同ツールは、ASIC類似のインタフェースを採用しており、これまで回路シミュレータを扱った人はすぐに慣れる仕様になっているという。すでに200以上のデザインにおいてテスト済みの実績を持つ。
SiliconBlueでは、iCE65ファミリに続く製品ファミリとして、TSMCの40nm LPプロセス技術を用いた「iCE40ファミリ」を2009年にリリースする計画としている。予定されている製品ラインナップは「40L04」「40L08」「40L16」「40L32」の4製品で、iCE65ファミリに比べてロジックセル数が大幅に引き上げられる見込みだ。
iCE65およびiCE40ファミリのロードマップ
なお、日本における販売については、半導体商社であるトーメンエレクトロニクスが同社と販売代理店契約の締結に向けた覚書を調印しており、iCE65ファミリが出揃う夏頃の正式契約締結に向け、調整が行われているという。
iCE65を搭載した評価ボード(LEDを一定のタイミングで点灯させるのに消費される電流は0.025mA)
コンピュータアーキテクチャの話 (123) コンピュータの命令処理
次の図2.1に示す簡単な構造のプロセサのブロックダイヤグラムに基づいて、命令を処理するステップを見て行こう。このプロセサは114回に載せたプロセサとほぼ同機能であるが、説明の都合上、ブロックダイヤグラムは若干異なっている。
図2.1 簡単な構造のプロセサのブロックダイヤグラム
左端の部分は実行する命令のアドレスを指すプログラムカウンタと、アドレスを次の命令に進めるインクリメンタである。メモリアドレスがバイト単位で付けられており、命令長が4バイトである場合は、次の命令を指すためには+4とする必要があるが、ここでは次の命令という意味で+1と表記している。
プログラムカウンタにプログラムの先頭の命令アドレスが設定されている状態から、メモリから最初の命令を読み出す手順は、次の図2.2のようになる。先ず、(1)プログラムカウンタの内容をメモリアドレスとしてメモリを読む。そして、読み出しデータを命令レジスタに格納する。そして、並行して(1)’でプログラムカウンタを+1して次の命令を指すようにする。これで、プログラムカウンタが指していたアドレスの命令が命令レジスタに入ったことになる。
図2.2 命令フェッチ(メモリからの命令の読み込み)
次に(2)で命令レジスタの内容を解釈して、プロセサの各部を動作させる制御信号を作る。一つの命令に対して複数サイクルにわたって制御信号を供給する必要があるが、ここでは細部については述べず、命令を解釈すると必要な制御信号が必要なタイミングで生成されるということにしておく。
そして、最初の命令はメモリからデータを読み込むLD [R1]→R2の形式のロード命令であったとしよう。この命令はレジスタファイルで実現されている汎用レジスタR1の内容が指すメモリアドレスの内容を汎用レジスタR2に格納するという動作を指定している。なお、[ ]は間接指定を意味しており、R1の内容ではなく、R1の内容で指されるメモリデータを意味する。
図2.3 メモリデータのロード
データが格納されているアドレスは、既にレジスタファイルに格納されているものとすると、図2.3の(3)でデータの格納アドレスを格納しているR1レジスタを読み、このアドレスを演算器を経由してメモリアドレスレジスタに転送する。そして、(4)でメモリアドレスレジスタの内容をアドレスとしてメモリを読み、命令で指定されたR2レジスタにデータを格納する。
次にまた、更新されたプログラムカウンタに基づいて命令フェッチが行われ、次の命令がメモリから読み込まれて命令レジスタに格納される。この命令は、ADD R1,R2→R3のような加算命令であったとしよう。この命令は、汎用レジスタR1とR2の内容を加算し、その結果をR3に格納することを指定している。
図2.4 レジスタデータ間の演算
図2.4の右端のレジスタファイルから(3)でR1とR2を読み、演算器で加算を行い、レジスタファイルのR3に格納すれば命令の実行は終わりである。
次に、また命令フェッチが行われる。この命令がデータをメモリに書き込むST R1→[R2]の形式のストア命令であったとしよう。この命令は、レジスタR1の内容をR2に格納されたアドレスで指されるメモリアドレスに格納することを指定している。
図2.5 メモリへのデータのストア
このストア命令の実行は、(3)でR2レジスタを読み出し、演算器を経由してメモリアドレスレジスタに書き込む。そして、(4)でR1レジスタを読み出し、演算器を経由してメモリデータレジスタに書き込む。これでメモリへの格納の準備は整ったので、(5)と(5)’でメモリへの書き込みを行う。
このようにLD、ADD、ST命令を実行すると、次の図2.6のように12サイクルを必要とする。
図2.6 LD、ADD、ST命令の順次実行の状況
ルネサス、車載制御向けフラッシュメモリ内蔵16ビットマイコン14品種を発売
ルネサス テクノロジは22日、16ビットマイコン「M16C/Tinyシリーズ」のラインナップ強化として、車載のボディやシャシー制御などのアプリケーション向けに「M16C/5L」および「M16C/56」の2グループ合計14品種を製品化したことを発表した。価格は670円からで、2008年10月からのサンプル出荷を予定している。
M16C/5Lの外観(左:80ピンLQFP、右:64ピンLQFP)
同製品は、M16C/Tinyシリーズにおける従来品「M16C/28」とCANコントローラ搭載「M16C/29」の各グループの後継品で、機能と性能を向上し、かつシステムコストを削減できる周辺機能を搭載したもの。M16C/5LはCANコントローラ搭載品、M16C/56はCANコントローラを非搭載品で、いずれも従来品と互換性があるため、機器の機能拡張やバージョンアップに柔軟な対応が可能となっている。
2グループともにCPUコアには従来品と同様「M16C/60」を採用しているが、最大動作周波数は従来品の20MHzから32MHzへと引き上げられている。
内蔵フラッシュメモリは、80ピンパッケージで96K/128K/256KBの3種類が、64ピンパッケージで64K/96K/128K/256KBの4種類が選択可能。また、フラッシュ書き換えなどの小容量のプログラム格納向けに16KBのフラッシュメモリも別途搭載している。このほか、データの格納用に4KB×2ブロックのデータフラッシュを搭載しており、外付け部品の削減が可能だ。
さらに、DMAコントローラを従来品の2チャネルから4チャネルへと増加させているほか、専用のオンチップオシレータで動作可能なウォッチドッグタイマ、低電圧検出回路、オンチップオシレータなどを搭載しており、外付け部品の削減が可能となっている。
加えて、リアルタイムクロックならびにタスク監視タイマを搭載するなど、車載制御に求められる機能を複数搭載している。
なお、同社では、同グループの展開版として、「M16C/5Mグループ」の開発を行っている。同グループは、CANチャネル数の増加のほか、LINインタフェースやE2データフラッシュを搭載しており、64ピン、80ピン、100ピンLQFPの3種類のパッケージ合計16品種を計画している。同グループのサンプル提供時期は2009年第3四半期を予定している。
プロービングで失敗しないためのオシロスコープ応用講座 (2) 受動プローブを使いこなそう
受動プローブ
オシロスコープで使用されるプローブの中で、もっとも汎用的なプローブは「受動プローブ」(または受動電圧プローブ)と呼ばれるものです(写真1)。
写真1:受動プローブ
受動プローブは、多くのオシロスコープに標準で添付されています。信号の正しい伝送ができるよう十分に考慮されたプローブなので、これさえ使えば何の苦労もなく正しいプロービングができるかと言えば、実はそうではありません。受動プローブという正しい信号伝送を可能とするツールが提供されているだけで、正しい測定のためには正しく使いこなすノウハウを知る必要があるのです。
プローブ補正による失敗例
まず、受動プローブはオシロスコープとの組み合せによる使用前調整(これを「プローブ補正」という)が必須です。これを怠ると、受動プローブを使う意味がありません。それどころか、受動プローブ自身が大きな測定誤差の発生原因になってしまうのです。図1に実例を示します。
図1:プローブ補正を怠った例
図1は発信器から発生させた周波数10kHz、振幅1Vの安定したサイン波(青色の波形)を、補正不良のプローブで観測した例です。補正不良である上下2つのサイン波(黒色の波形)は振幅が違っています。大きいものは1.112V(誤差+11%)、小さいものは0.848V(誤差-15%)と測定されています。
続いて、図2をご覧ください。
図2:誤ったプローブ補正を行った例
図2は、周波数1kHz、振幅5Vの安定したパルス波であるにもかかわらず、上下2つのパルス波(黒色の波形)の形そのものが異なります。先端部の振幅に注目してみると、本来5Vのはずの電圧が、上の波形は6.4V、下の波形は3.72Vとなっています。プローブ補正がずれた場合、測定結果はこんなに大きな誤差を生じてしまうのです(図3)。
図3:プローブ補正の影響 – 受動プローブの高域周波数特性をフラットに保つように調整する必要がある
振幅に差が出る理由
このように振幅に差が出る理由は、プローブとオシロスコープの組み合わされた周波数特性が平坦ではないからです。図4にプローブ補正が適切でない場合、周波数特性がどのくらい平坦でなくなるかを示します。
図4:プローブ補正の影響 – ここではTektronix製P5050型プローブを使用
1kHzを超えると影響が現れ、平坦ではなくなります。特に10kHz以上になると大きな誤差が見られます。プローブ補正という使用前調整がなされていない場合、本来1000mVであるはずの電圧が-15%にも+10%にも見えてしまうのです。
特性が平坦でなくなる理由
受動プローブがこのような性質をもつ原因は、その構造にあります。受動プローブは、オシロスコープの入力部をそのまま発展拡大したものなのです。受動プローブにより、オシロスコープはさらに大きな電圧を測定できるうえに、プローブを接続した際の負荷に与える影響をおおいに低減することができます。したがって受動プローブとオシロスコープの関係は密で、共に1つの電気回路を形成します。この回路を非常に簡素に表すと(これを等価回路という)、図5のように描けます。
図5:受動プローブとオシロスコープの等価回路
この電気回路において平坦な周波数特性を得る条件は、式1が成立することです。
式1:平坦な周波数特性を得る条件
構成要素のR1とR2は固定ですが、オシロスコープの入力容量C2はオシロスコープの型名ごとに異なる値で、チャネルによっても異なります。このため、式1が成立するためには、つねにプローブ側においてC1を調整する必要が生じます。これがプローブ補正です。調整することにより、初めて式1の関係が成立し、平坦な周波数特性が実現できます。
プローブ補正の方法
プローブ補正のための作業は簡単です。オシロスコープのフロントパネルにあるProbe Compen信号をプローブに入力し、調整用ドライバを回して図6の真ん中の波形のように、先端部を直角にするだけです(写真2)。
図6:プローブ補正の方法 – 調整用ドライバで真ん中の波形のように先端部を直角にする
写真2:プローブ補正の例
この調整は受動プローブとオシロスコープを組み合わせたときに毎回必要な調整です。例えば受動プローブを職場の同僚に貸して、戻ってきたときなどは要注意です。同僚はほかのオシロスコープに合わせてプローブ補正をしてしまったかもしれません。つまり、C1の値が変わっているかもしれないのです。受動プローブをオシロスコープに接続するたび、プローブ補正を行うよう習慣づけてください。
※ 本連載記事は、毎週火曜日と金曜日に掲載いたします。
稲垣 正一郎(いながき・しょういちろう)
日本テクトロニクス テクニカルサポートセンター センター長
ソニー、輝度が従来比1.6倍の赤色半導体レーザを開発
ソニーが新たにプロジェクタ用の光源に用いる赤色半導体レーザを開発した。光の波長を645nmから635nmにすることで、同社の従来品よりも輝度が約1.6倍に向上し、明るくなった。
新開発の赤色半導体レーザの出力は7.2W、エネルギー変換効率は23%、動作温度は25℃。効率や動作温度が高いことから、発熱が少なく、冷却機構を小型化できるという。
同レーザは25個のエミッタを並べたアレイ構造の半導体となっており、それを銅製のヒートシンクに接合している。ヒートシンクの接合部分を工夫することで、排熱効率を向上させた。