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Maxim、設計を容易した高集積度スマートメータ用パワーレギュレータを発表
Maxim Integrated Productsは、スマートメータ内の通信および計測ボードのすべての電力要件に対応する1チップソリューション「MAX17497」を発表した。高水準の集積化によって、設計の容易化、柔軟性の強化、精度および信頼性の向上、ソリューション全体のコストと実装面積の削減を実現することが可能だ。
MAX17497は、ユニバーサル入力(85V~265V)、非絶縁型フライバック電源に必要な制御回路を集積化している。さらに、MOSFETを内蔵した2次側同期バックレギュレータも備え、それらすべての内蔵した機能が、電力線通信(PLC)ドライバまたはRFトランシーバ用の電源、PLC/RFモデム(2.5V/3.3V)、サーキットブレーカリレーやアプリケーションSoC用に安定化された電源をサポートすることができる。
フライバックレギュレータは、スマートメータの通信に使用される周波数を避けて250kHz/500kHzで動作するように設計されているため、周波数干渉が軽減され、堅牢な性能を実現している。
また、各種のユーザー定義スレッショルドおよび保護機能によってシステムの全体的な信頼性と精度も向上させているほか、低電圧ロックアウト(UVLO)の入力および過電圧スレッショルドは設定可能となっている。
なお、同製品は小型の3mm×3mm TQFNパッケージで提供され、単価は1.45ドル(1000個以上)からとなっている。
スマートメータの通信ボードと計測ボードをサポートする「MAX17497」コントローラ
ST、民生品のデータ・セキュリティを強化する1チップ暗号化エンジンを発表
STMicroelectronicsは、民生用として世界で最も厳しいセキュリティ規格「NIST(National Institute of Standards and Technology)FIPS 140-2 Level 3」の認証を取得した暗号化モジュールを内蔵する1チップ・データ暗号化エンジン「HardCache-SL3/PC」を発表した。
FIPS(Federal Information Processing Standard)140-2は、暗号化モジュールの要件を規定する米国政府の規格。当初、米国の政府機関向けに策定されていたが、米国内および国際的なデファクト・スタンダードとなり、現在策定中のInternational Security Standard ISO 19790のモデルになっている。
HardCache-SL3/PCでは、チップに内蔵されたハードウェア暗号化エンジンが、システムに保存されたデータをメモリから中央プロセッサに取り出す際に必要な暗号化・復号化アルゴリズムを、性能に影響をおよぼさずに実行することが可能なほか、ソフトウェア・ドライバと開発キットの完全サポートにより、新しいセキュア・アプリケーションの開発コストを低減することが可能であると同社では説明している。
1チップ・データ暗号化エンジン「HardCache-SL3/PC」
ST、自動車の新環境基準対応を実現する高機能CAN対応チップを発表
STMicroelectronicsは、燃費と二酸化炭素排出量の改善を可能にする先進的ネットワーク技術に対応した車載用IC「L99PM72PXP」を発表した。
同製品は、「パーシャル・ネットワーク」を利用することで不使用モジュールを個別にオフにし、燃費改善を実現するデバイス。パーシャル・ネットワークは、最新のCAN仕様(ISO 11898-6)に基づく新機能で、モジュールのメイン・プロセッサが作動していなくても自律的にCANバスをモニタすることができ、適切なアドレスに対するウェークアップ信号を検出した時のみ、モジュールをアクティブにする。このようにCANネットワークを部分的に非アクティブ化することで、全体的な消費電力の低減に貢献する。これにより平均的な自動車の二酸化炭素排出量を2g/km以上削減することが可能となっている。
このほかL99PM72PXPの独自機能として、ECUの持続性・信頼性を向上させる先進的なフェイル・セーフ機能が搭載されている。マイクロコントローラ、電源電圧および温度管理などの内蔵機能により、さまざまな故障を未然に防ぐことが可能。さらに、ハイサイド/ローサイドのゲート・ドライバ、オペアンプ、電圧レギュレータなど、コスト効率に優れたペリフェラルにより、外付け部品点数が減少し、全体的なシステム・コストの低減が可能になっている。
さらに、高速CAN(HS-CAN)とLINの両方の物理層を内蔵することにで、完全なカーボディ・アプリケーション向け電子制御ユニット(ECU)の構築に必要となる全機能を提供することが可能となっており、空調制御モジュールおよびドア制御ユニットに加え、シート・モジュール、トランク/トレーラ・モジュール、サンルーフ/リアビュー・モジュールなど、特定用途向けに最適化さされた機能を搭載している。
なお、同製品は同社とドイツの大手自動車メーカーとの緊密な共同作業の成果で、その自動車メーカーは最初のユーザとして同製品を採用する予定であるとしている。2012年第3四半期には量産を開始する予定で、PowerSSO-36パッケージにて、1000個購入時で約2.95ドルで販売される予定となっている。
車載用IC「L99PM72PXP」
JSRなど、化学増幅型EUV向けレジストで15nmのパターン解像に成功
JSRは、米国の半導体製造技術研究組合「SEMATECH」と共同で、EUVリソグラフィを用いて15nmハーフピッチのパターンが化学増幅型フォトレジスト(感光性樹脂)で形成できることを実証した。同成果の詳細は、米国フロリダ州マイアミ市で開催されるEUVリソグラフィ技術に関する国際会議「2011 International Symposium on Extreme Ultraviolet Lithgraphy」においてSEMATECHから発表された。
EUVの露光波長は13.5nmであり、現在の先端プロセス向けのArF露光装置(波長193nm)と比べ、高い解像度を実現できることから、プロセスの微細化ルールが32nm、28nm、22nmと進む現在、実用化への期待が高まってきている。しかし、現在、一般的に使用されている化学増幅型フォトレジストでは、感度は優れるものの、解像度においては19nmハーフピッチがこれまでの最も微細なパターンであった。
今回、JSRでは、露光によって発生する酸の拡散による解像度低下という化学増幅型フォトレジストの問題に対して、酸の拡散挙動の制御をはじめとする精密な材料設計を行うことで、15nmハーフピッチの解像が可能なEUV用化学増幅型フォトレジストを開発した。
なお、15nmハーフピッチのパターン形成については、非化学増幅型フォトレジストを用いた結果が、2011年春開催のリソグラフィ分野の国際学会「SPIE Advanced Lithography 2011」にて発表されているが、今回開発されたフォトレジストと比較して感度が1/2以下と低いことが実用上の課題であったという。
なお、同社では、フォトレジストを中心としたEUVリソグラフィ技術に最適な材料群の開発を積極的に進め、高品質で高性能な製品を世界市場に供給することで、半導体業界のニーズに対応していくとコメントしている。
15nmハーフピッチの写真(写真提供:SEMATECH)
TED、電源回路設計の短期間化が可能となる評価用電源モジュールを発売
東京エレクトロン デバイス(TED)は10月20日、Linear TechnologyのDC/DC μModuleポイントオブロード(POL)レギュレータIC「LTM4601」を搭載した評価用低ノイズ小型電源モジュール「TD-BD-LTM4601LNシリーズ」を自社開発製品ブランド「inrevium」製品として発売したことを発表した。価格は1枚あたり1万円。
組込機器の開発現場では、機器の高機能化、高性能化と短TAT化の二律背反する課題が求められ、電源に関しても同様の課題が突きつけられるようになっている。しかし、FPGAやCPUなどの微細化によるコア電圧1Vや0.9Vなどに低下したものの、周辺は3.3Vや5Vといったように、複数の電圧への対応が求められるようになっているほか、大電流、高精度への対応が求められるようになっている。しかも、電源仕様は基板設計の終盤になるまで確定しないため、回路設計者は限られた時間とスペースでの高度な電源回路の設計が求められるようになってきている。
同製品は、抵抗、コンデンサなどの周辺部品の選定やレイアウトが完了しているほか、前後段にフィルタを配置することで従来品比で80%程度のノイズ抑制を果たしており、1V・12A出力時に平均6mVの低リップルノイズを実現した評価用電源モジュールとなっている。サイズは50mm×36mm×10mmで、標準コネクタを搭載しているため、基板の省スペース化と迅速な評価環境の構築が可能であるため、開発期間の短縮を図ることが可能なほか、モジュールとしての提供のため、今まで複数電源を配置する際に難しかった等長配線も行えることから、FPGAで要求されるPOLを容易に実現することが可能だ。
また、サイバネットシステムによるEMI(EMI:Electro Magnetic Interference)検証の実施により、1GHzまでの周波数領域において-20dB以下が実現されているほか、最大6枚の並列搭載(最大72A)により、平面に回路を実装した場合に比べ、同面積で4回路分を実装することが可能となっている。
さらに、標準コネクタを搭載しているため、ユニバーサル基板での実装が可能だ。また、Linearが提供しているシミュレータ「LTspice IV」上で動作するモジュールとしての回路モデルをビー・テクノロジーの協力のもと開発、これを用いることで、並列接続や電源シーケンスの設定を容易に行えうことが可能となっている。
なお、同社では大規模FPGAやCPUなどの、POLを必要とする電源回路設計者向けの初期設計評価用モジュールとして、半年で1,000個を販売する予定としているほか、マニュアルにリファレンスとしての活用を想定した回路図やパターン図なども添えて提供するとしている。
評価用低ノイズ小型電源モジュール「TD-BD-LTM4601LNシリーズ」