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Intersil、入力電圧範囲の広い3チャネル降圧コントローラを発売
「ISL9443/9444」のパッケージイメージ
Intersilは8月29日(米国時間)、多出力電源向けに高効率、小型そして高い自由度を実現した3チャネル同期型降圧コントローラ「ISL9443」「ISL9444」を発表した。
2製品ともに3系統の独立した同期降圧(ステップダウン)コントローラを集積化した降圧コントローラで、イネーブル機能、トラッキング機能、およびシーケンス機能を内蔵している。3チャネルのうち2チャネルは位相が180度反転した状態でスイッチングするとともに、補償回路を内蔵しているため、リップルの抑制と外付け部品数の削減が可能だ。
また、内部回路用の5Vバイアス電源を出力するLDOを内蔵したことで、両コントローラともに4.5Vから26Vの入力電圧範囲に対応したほか、出力電圧は0.7VからVinの90%までの範囲で設定が可能となっている。
負荷が軽い状態での効率向上を実現するパルススキップ付きダイオードエミュレーションモードを備えるとともに、無負荷時電流30μAを実現。一方、ハイパワーアプリケーションにも対応できるように、チャネルあたり最大25Aの電源を構成可能な低オン抵抗のゲートドライバを内蔵している。また、スイッチング周波数は200kHzから1.2MHzの範囲で設定可能なほか、外部同期にも対応している。
なお、ISL9443は5mm×5mmサイズの32ピンQFNパッケージで供給され、すでに量産受注を開始しており、1,000個受注時の単価は3.14ドル。一方のISL9444は5mm×5mmサイズの40ピンQFNパッケージで供給され、同じく量産受注を開始しており、1,000個受注時の単価は3.23ドルとなっている。
ADI、0.1°のピッチ/ロール測定が可能なデジタル傾斜計システムを発表
Analog Devices(ADI)は、±180°の全方向範囲で、ピッチとロールの両方を高精度に角度測定できる、MEMS iSensorデジタル傾斜測定システム「ADIS16210」を発表した。すでに量産出荷を開始しており、1000個受注時の単価は97ドルとなっている。
ADIのデジタル傾斜測定システム「ADIS16210」
同製品は同社のiMEMS多軸加速度センサと信号処理技術を集積したもので、アプリケーションのチューニングやプログラミング用に、SPI互換のシリアルインタフェースと設定可能なユーザレジスタも提供している。高い精度を実現しているコアセンサは、取り付け方向に関係なく、正確なピッチやロール出力を提供できるように工場でキャリブレーションされているため、複雑で時間のかかるユーザキャリブレーションを行わなくても、0.1°の傾斜精度を実現することが可能だ。
また、±0.05°の軸間アラインメントを実現しているほか、デジタル内部温度測定機能を搭載。さらに、システム内キャリブレーション、サンプルレート、フィルタリング、アラーム、I/Oコンフィギュレーション、さらにパワーマネジメントのための、コンフィギュレーション制御だけでなく、傾斜センサおよび加速度センサの両出力にも対応している。
ADI、小型医療機器など携帯機器向け計装アンプを発表
Analog Devices(ADI)は、次世代計装アンプ製品として、高精度と低消費電力を実現した幅広い電源電圧で使用できるマイクロパワー計装アンプ「AD8420」を発表した。同製品は、小型のMSOP-8パッケージを採用にてすでにサンプル出荷を開始しており、1000個受注時の単価は0.89ドル(米国での販売予定価格)としている。量産出荷は2011年9月を予定。
ADIのマイクロパワー計装アンプ「AD8420」
同製品は、100dBのCMRR(同相電圧除去比)と電源電流75μAを実現しており、競合製品に比べ、高い信号品質とバッテリ寿命の延長を実現する。CMRRが高いため、ブリッジアンプ、圧力センシングなどに適しているほか、設計者は点滴ポンプやリモートおよびハンドヘルド計測機器、スマートフォンといった携帯やバッテリ駆動で高精度な信号品質が求められるヘルスケアや計装アプリケーションの設計においてのシステム性能を改善することも可能だ。
また、入力オフセットが200μV、オフセット・ドリフトが1μV/℃のDC性能を備えているほか、電源範囲は単一電源で2.7Vから36V、2電源で±2.7Vから±18Vかつレールtoレール動作出力で、電源とグラウンド間の信号を増幅することが可能だ。さらにゲイン範囲は1から1000で、2個の外付け抵抗比で設定でき、全温度範囲にわたり従来製品よりも良好なゲイン精度を提供する。
なお、同製品よりも高い性能を実現する上位グレード製品「AD8420B」も今後、発売される予定となっている。
テクトロ、スペアナの機能を統合した新ジャンルのオシロスコープを発表
計測機器大手のテクトロニクス社は8月30日、オシロスコープにスペクトラム・アナライザ(スペアナ)の機能を統合した新ジャンルのオシロスコープ「ミックスド・ドメイン・オシロスコープ」として「MDO4000シリーズ」を発表した。
同シリーズは、システムを詳細に検証するためにアナログ4チャネル、デジタル16チャネル、RF1チャネルにおいて、時間相関のとれたアナログ信号、デジタル信号、RF信号を取り込むことができる。
「組込機器にも無線ネットワークの搭載が進んでいるが、そうなると組み込みエンジニアは従来のアナログとデジタルの信号に加え、RFへの対応も迫られることとなる」(Tektronixのオシロスコープ事業部ジェネラル・マネージャのRoy Siegel氏)とのことだが、これまでは、オシロスコープとスペアナを別々に用意し、トリガなどを使ってそれぞれの計測器で測定を行っており、信号の周波数と無線の周波数の時間相関がとりづらく、エラーがあった時の解決が難しかった。「これ1台で、アナログ、デジタル、そしてRFのすべてを同時に、時間の相関性を持った状態で見ることができるようになり、複雑化する設計の問題の解決を容易化することができるようになる」(同)としている。
アナログ/デジタル/RF信号を時間相関を取りながら同時に観測することが可能。左のスライドの1~4番はそれぞれ1がVCO、2がPLLの電圧、3がMSPI(OSI)、そして4がRFのアンテナ出力それぞれを表す
一般的なスペアナに比べて100倍の広帯域となる最高RF入力周波数レンジ6GHz、最高取り込み帯域はすべての中心周波数において1GHz以上を実現しており、同時に4つまでデコードされたシリアル/パラレル・バスを1つの画面で観測することが可能で、各ドメイン間での時間相関が取れるため、正確なタイミング測定で設計上のコマンド/コントロール・イベントによるRFスペクトラムの変化の遅延やレイテンシを知ることができるようになっている。
また、これまで間接的に発生するデバイスの状態に依存するEMIノイズの発生源を特定することは難しかったが、時間ドメインと周波数ドメインの両方のドメインで時間相関をとって観測することができるようになったため、そうした課題も容易に解決できるようになっている。
さらに、ロングメモリに取り込んだ時間軸上の任意のポイントにおけるRFスペクトラムを観測できるため、スペクトラムが時間とともに、またはデバイスの状態によってどのように変化するかを把握することが可能となっているほか、独自機能であるスペクトラム・タイム表示により、時間ドメインのアクイジション内を移動させるだけで任意のポイントにおけるRFスペクトラムの観測ができ、同じ時間ポイントにおけるアナログ、デジタル、デコードされたシリアル・パスを同時に観測することができる。
同様に、時間ドメインのRF波形は、RF入力振動の振幅、周波数または位相が時間に対してどのように変化するかを確認することにも使用でき、これにより、ほかのシステム要素、動作に対する周波数ホッピングのトラジション、セトリング時間、RFイベントのタイミング特性の評価が可能となる。RF時間ドメイン波形は、アナログ、デジタル、シリアル/パラレル・バスのデコード波形とともに表示されるため、デバイスの動作が詳細に観測することができる。
MDO4000シリーズにはアナログ周波数帯域とRF周波数レンジの違いによって4製品が用意されている
MDO4000シリーズのアーキテクチャ
加えて、今までのオシロスコープの操作性を維持しつつ、RFのスペクトラム測定を独立させて存在させることで、双方のエンジニアが違和感なく使えるように工夫が施されており、機器のセットアップに時間をかけることなく、アナログ、デジタル、RFの3者を同時に測定することができるようになっている。
MDO4000シリーズのユーザーインタフェース
「MDO4000シリーズは世界初で唯一のツールだ。セットアップに時間をかけずに済むため時間を有効に使えるようになる、何日も何か月もかかっていた課題を短時間で解決できるようになる。これからより多くの組込機器に、RFの機能が搭載されるようになり、それらの相互接続性などが求められるようになってくることを考えると、それらのデバッグをしっかりと行う必要があるが、組み込みエンジニアの負担は増す。我々はその負担を減らす手伝いを同シリーズを用いてできればと思っている」(同)とのことで、価格としても従来のMSO4000シリーズを使っていたユーザーを意識したレベルとして238万円(税別)からとしており、既存ユーザーの移行などを目指すとしている。
MDO4000シリーズの外観。MSO4000シリーズと同じ筐体とサイズを実現しつつスペアナの機能を搭載した
シャープ、1900mVの感度を持つ監視カメラ用プログレッシブCCDを発売
シャープは、業界最高クラスの感度の1900mVと業界最小クラスのスミア値(CCD特有の強い光源を撮影したときに縦方向に光の筋が発生する現象)-120dBを実現した「監視カメラ用1/3型プログレッシブCCD」を開発し、8月30日からサンプル出荷、10月3日から量産に入ることを発表した。52万画素仕様「RJ3331AA0PB」(映像規格:NTSC)と61万画素仕様「RJ3341AA0PB」(映像規格:PAL)の2種類があり、量産を開始した際の月産目標個数は合計10万個としている。
監視カメラの世界的な普及により、昼間の強い日差しのもとでも、または夜間の暗い場所でも鮮明な映像を得られる高感度・高解像度タイプのニーズが高まっている。シャープはそうしたニーズに応えるため、コンパクトデジタルカメラの高画素化で培った画素縮小技術を採用し、光を取り込むマイクロレンズの構造を工夫することで集光率を向上させたCCDを開発した。その結果、照度2500lux、反射率90%の反射板をF5.6の光学系で撮影したときの平均出力として、業界最高クラスとなる1900mVを記録したのである。
また、夜間にヘッドライトなどの強い光源を撮影した時に発生してしまうスミアを抑えるため、スミア値を-120dBと抑えることに成功している。すべての走査線を一度に出力するプログレッシブ読み出しや水平解像度650TV本以上の高解像度撮影に対応しており、動きの速い被写体でもブレの少ない高画質撮影が可能となっている。そのほか、飽和出力は800mV。
なお、8月30日から出荷されるサンプルの価格は6000円(税込)。
監視カメラ用1/3型プログレッシブCCD「RJ3331AA0PB」。52万画素、映像規格NTSC仕様