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【リアル・ヒーロー】スパイダーマン参上! 「ホームレスをお助けしたい」とコスプレをする20才青年「けれどもマスクは脱ぎません」
人に親切にしたり、助けたりすることは誠に良いことだ。でもなぜだろう? 親切にするときって、なんだか気恥ずかしくなることがある。けれども他人から親切にされれば、とたんに心がポッと温かくなるものだ。
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今回紹介するのも、とある善行を続けている1人の男性。夜の路上でホームレスの人々に食料を配っているのだが、その格好がなんとスパイダーマン! なぜ、スパイダーマン? やはり気恥ずかしいからだろうか? それでも、あの赤と青のピッタリボディスーツは目立ってしょうがないと思うのだが……。
・バーミンガムにスパイダーマンが出没!
舞台は、イギリス第2の都市バーミンガム。夜の街角には、路上で眠ることを余儀なくされたホームレスの人々の姿が見かけられる。そんなホームレスに近づく影が……そう、彼こそが今回の主人公スパイダーマンだ。
正確に言えば、スパイダーマンの格好をしている20才の男性。職業はバーテンダー。なんと彼は、この赤と青のボディースーツに身を包んでは、週に3日ほどホームレスの人々に食事を配っているのである。もちろん、マスクも付けて顔を隠した状態だ。
・ホームレスの現状を知ってもらいたい
「ホームレスが置かれている厳しい状態を、人々に知ってもらいたい」という気持ちでこの活動に取り組んでいると話す彼。だからこそ、人々の注目を集めたくて、あえてスパイダーマンの格好をしているようだが、彼の目論みは成功していると言えるだろう。
なぜなら、ホームレスの人々に食べ物を手渡す “スパイダーマン” の姿を見れば、誰だって「え? なにやってるの?」と思ってしまうからだ。実際に路上では「え! スパイダーマンじゃん。何やってるの?」なんて声をかけてくれる人も多いという。
・「私も同じような活動をやってみたいです!」という人も
その上、メディアや Twitter などでも、拡散されたことで、彼の活動はだんだん有名になりつつあり、「同じような活動をやりたい」と発言する人々も増えたのだとか。
中には、ホームレスの人々に配るためのサンドイッチ代などを負担するとの申し出もあるようだが、“スパイダーマン” は、「サンドイッチ代は自分で負担できるので、その代わりにあなた自身がホームレスの人々を直接助けてあげて下さい」と返答している。
・17才からボランティア活動
彼がホームレスの支援活動を始めたのは17才のとき。町のボランディア団体に参加しては、ホームレスの人々への食事提供を行ってきたのだが、「もっとホームレスの人々の笑顔が見たい → スパイダーマンの格好で食べ物を渡せば、誰だって笑ってしまうのでは」との案が浮かび、2014年から実行に移したのだった。
・私服でパンを購入 → 路地裏で着替え
そんな彼に対して、「いいぞ!」と拍手喝采が送られる一方で、偽善、売名行為、自己満足などという批判も聞こえてくる……。しかし、ドンとこいだ! そんな言葉にくじける “スパイダーマン” ではないのである! ムハハハハハ!!
最後に余談だが、この “スパイダーマン” の彼は、私服姿でサンドイッチを購入した後、人気のない路上でスパイダーマンの衣装に着替えるのだとか。そんな姿を想像するだけでも、プププと心が温まってしまうのだった。ちなみに、自身の正体を明かすつもりは全くないという。
千葉にチバットマンがいるように、バーミンガムにはバーミンガム・スパイダーマンが存在する。世界中のあちこちに、住民の気持ちを温かくしようと奔走するヒーローがいるだなんて、世の中捨てたもんじゃない。
参照元:Mail Online、YouTube、BBC、Twitter @BrumSpiderman(英語)
執筆:小千谷サチ