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全編“手話”で描く!カンヌを沸かせた『ザ・トライブ』ビジュアル解禁
昨年のカンヌ国際映画祭で批評家週間「グランプリ」を含む3部門で受賞した、全編手話&字幕なしで贈るウクライナ発の映画『ザ・トライブ』。このほど、手話で語り合う全裸の男女の姿が映し出された日本版ポスタービジュアルが解禁。さらに現在、来日中の主演の新星女優ヤナ・ノヴィコヴァからコメントが到着した。
主人公は、ろうあ者専門の奇宿学校に入学したセルゲイ。そこは犯罪や売春などを行う悪の組織=族(トライブ)によるヒエラルキーが形成されており、セルゲイは入学早々、彼らの洗礼を受ける。何回かの犯罪に加担していくうちに、セルゲイは組織の中でより高いポジションを得ていく。やがて彼は、トライブのリーダーの愛人のひとりで、売春をするアナに執着、組織における暗黙のルールを破ることになるのだが…。
カンヌ国際映画祭批評家週間でプレミア上映され、「グランプリ」を含む3冠に輝いた本作。その後、瞬く間に批評家の間で話題となり、現在30を超える賞を世界中の映画祭で獲得。直近では、カンヌ国際映画祭の「カメラドール」に対等するとされる、ヨーロピアン・フィルム・アカデミー・アワード「ヨーロピアン・ディスカバリー・アワード」も受賞した。
ウクライナの新人ミロスラヴ・スラボシュピツキー監督によるデビュー作であり、出演者は全員がオーディションを受けた一般のろうあ者。主演のアナを演じた22歳のヤナ・ノヴィコヴァも同様で、当初ボーイフレンドがいたためヌードシーンに難色を示したというが、デビュー作で大胆なヌードを披露し、女優として初の「パルムドール」を受賞した『アデル、ブルーは熱い色』のアデル・エグザルホプロスの演技を見て、決意を固めたそうだ。
ベラルーシの出身で、ろうあ者や聴覚障がい者のための芸術系の学校がなかったこともあり、工業学校を出たというヤナ。本作で女優デビューを果たした彼女は、女優になることについて「子どもの頃からの夢だったの。小さいころ母親に『耳が聞こえない人が俳優になれると思う?』って聞いたら、母は無理だって答えた。でも、いまでは私が女優になれるって懸命に信じてくれているわ」と明かす。
さらに「私はウクライナ・キエフに来て、シアター・アカデミーのオーディションに挑戦することにした。でも選ばれなかった。私が幸運だったのは、ミロスラヴ監督がオーディションの場にいたこと。そして『ザ・トライブ』に出てみないかと勧めてくれたこと」とふり返る。…