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東映アニメがやってる企画がよくわからない件
最近、二次元と三次元の区別がどんどんつかなくなっている。アイドルアニメを見ると「尊い……現実だ……」と思うし、アイドルのコンサートを見ると「尊い……アニメだ……」と思ってしまう。
近年、三次元のアイドルブームは激戦からのやや収束傾向にあるが(アイドリング!やBerryz工房が活動しなくなる日がくるなんて……!)、二次元世界のアイドル文化は成長を続けている。
「アイカツ!」や「プリパラ」などの女児向けコンテンツから「ラブライブ!」「Wake Up Girls!」「アイドルマスター」シリーズなどの大人向けコンテンツ、2.5次元的な「実在性ミリオンアーサー」という変化球まで、まさにアイドルコンテンツは群雄割拠状態だ。
その戦国時代に、老舗・東映アニメーションも参戦するっぽい……?
金曜の深夜、音楽番組を見ていたら、エンディングテーマにアニメーション映像が流れているのに気がついた。キャラクターは全員女の子で、ダンスしている。かわいい!
調べてみると東映アニメーションに辿りついた。
「file(N):project PQ」
と銘打たれた、オリジナル映画プロジェクト。Daisuke”DAIS”MiyachiプロデュースのアイドルグループのP.IDLチーム・アイ「ティーンエイジ・ブルース」(3月25日発売予定)とタイアップして、アニメーションMVとアイドルMVがYouTube上で公開されている。
でもこの映画、いったいどういう映画なのか、よくわからない!
屋上でひたむきにダンスの練習をする5人の女の子。……と思いきや、キラキラのサイバースペースっぽい空間で、キャッチーな楽曲にキュートな振り付けが魅力的なダンスを楽しそうに踊っている。いわゆるアニメっぽい2D絵と、「楽園追放」のような3D絵が入り混じっている。
監督は「ドラゴンボールZ」「プリキュアオールスターズ3Dシアター」の宮原直樹、キャラクター原案は「キノの旅」や「サモンナイト」の黒星紅白、キャラクターデザイン&総作画監督は浦上貴之。公開されている情報はこれしかない。
すごく気になるので、個人的に監督に聞いてみた(監督とはアイドルファン仲間として以前からちょっとだけ交流があります)。そうしたら「百合ですよ^^」と返事をもらった。ま、マジですか?
東映アニメーションに取材を申し込んだ。電話でプロデューサーが答えてくれたので、それをお知らせする。
──「file(N):project PQ」は、どんなプロジェクトなんでしょうか。
P:オリジナルアニメーション映画のプロジェクトです。登場するのは15歳の女の子。小学校高学年から中高生の女の子に向けて今制作を進めています。ジャンルでいうと「ダンス映画」です。
──あの、公開されているMVを見て、アイドルをテーマにした映画かなあと思ったのですが。
P:アイドル映画じゃなくて「青春ダンス映画」なんです。
──えっ。電脳世界でダンスをするようなシーンもありましたが……
P:あれも、電脳世界じゃありません。
──監督に個人的にお伺いしたら、「百合です」と言われたのですが……
P:えっ、百合? そうだったんですか? 初めて聞きました(笑)。あとで監督に聞いてみます。百合ではないと……思うんだけどな……?
──もしかしなくてもはぐらかされたのかもしれません……。アイドルでも電脳でもなければ、どういう世界観なんでしょうか?
P:ダンスで世界を救う話です。これ以上はまだ言えません! 思春期のセンシティブな青春映画でもあり、王道ファンタジー映画でもありますね。
──(青春で王道ファンタジー……??)なるほど。ちなみに、MVでは2Dと3Dのシーンが両方ありますが、本編ではどんな感じになるのでしょうか?
P:2Dと3Dどちらも融合した映像になります。いま、技術的に新しいことをやろうといろいろ試行中ですね。3Dでも、もっとセルルック(いわゆる2Dっぽい雰囲気)にしていこうとしています。2Dの作画も今までよりもっときれいになるように、かなり規格外のことをやろうとしています。……まだ明かせることは少ないんですが、これから順次お知らせしていくので、ぜひ楽しみにしていてください!
アイドルアニメでも電脳アニメでもなかった(そして百合でもなかった?)「file(N):project PQ」。エキレビ!では、今後の展開も追いかけていきます。
(青柳美帆子)