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美し過ぎる歌手「レオニール様」にハマる女が続出 新ジャンル“美人男子”の魅力とは?
最近、ニューハーフや男の娘、女装男子など、男性的な“性”を感じない男性が増えています。一方で、それらとはまた違う“美人男子”というジャンルがあるのをご存知でしょうか。
筆者は先日、VANIRU(ヴァニル)というロックバンドのボーカル・レオニールにハマっているという友人からその単語を聞き、存在を知りました。一体“美人男子”のどんなところに女性たちが魅了されているのか。今回は同じくVANIRUが好きだという3人のアラサー、アラフォー女性たちに、“美人男子”の魅力について語っていただきました。
■突き放されるからこそ追いかけたくなる美人男子
――まず、皆さんのお好きなレオニール様がカテゴライズされる“美人男子”とは、一体どんな男子なのでしょうか。
榎本由美(以下、榎本):肉体的ではなく、精神的な色気があって、天使でもあり悪魔でもある、二面性を持つ存在ですね。生まれ持ったオーラを纏っている感じというか。
すずきゆき(仮名:以下、すずき):ただ美しいだけでなく憂いがあって、何か想像を絶する重荷を背負っている感じがします。だから「苦悩を私にだけ言ってほしい」と思わせるので、母性本能をくすぐられるんです。
きむらさとみ(仮名:以下、きむら):凛とした美人で、ミステリアス。自分が美人だとわかってはいるんだけどナルシストじゃない。格好つけてる感じがしなくて自然なので、嫌味がないんですよね。
――他の男性アイドルとの違いは何ですか。
榎本:男性アイドルは現実的で、日常感がありすぎますよね。クラスで少し格好良かった子が頑張ればなれる感じというか。あと商売の匂いもします(笑)。
きむら:もてはやされる筋肉も、頑張って筋トレしたらつきました! って感じですよね。あと、結局、恋愛沙汰も出てくるから生身の人間すぎるんです。やっぱり空想の世界にいさせてくれるかが大事。
すずき:男性アイドルはモテることをわかった上で、女性を意識した媚びがあります。「俺、格好いいでしょ?」って感じで近づいてくる感じ。レオニール様はライブでも笑顔ひとつ見せないし、「好きなら勝手に付いて来れば?」っていう突き放しがあるからこっちが追いかけたくなるんです。
■美人男子は希少価値が高い!
――宝塚と比べるとどうでしょうか。
すずき:宝塚は舞台の上で“王子様を演じている”というのが強すぎるので、憧れの男性としては意識できないですよね。美人男子は演じているのではなく、生まれもっての何かミステリアスなオーラを感じます。
榎本:美男な女性より、美人な男性の方がハードルが高いし、希少価値も高いと思いますね。
――普通の人が頑張ってなれるものでもなく、手が届かないからこそ憧れるんですね。それでは他の芸能人やキャラクターで例えると誰でしょうか。
きむら:『ベルサイユのばら』のオスカルですかね。
すずき:デビュー当時のGACKTやhyde、沢田研二とか。
榎本:美輪明宏さんが一番近いかと思います。あとは『悪魔の花嫁』というホラーファンタジー漫画のデイモスですね。
――お話を聞いていると、90年代に流行したビジュアル系バンドが近いのかなと感じますが、VANIRUと他のビジュアル系アーティストとの違いはなんですか。
きむら:絶妙な壁を作って、アーティストとファンの主従関係を作っているところですね。トークが上手でファンと同じ目線で居るバンドが多い中で、それは違うかな。
榎本:見た目と音楽の完成度の高さですね。庶民的なバンドが多い中で、突出したオーラがあると思います。
■現実の恋愛と妄想の恋愛は両立できる
――それでは皆さん、レオニール様を性的な対象として見ているのでしょうか。
榎本:手の届かない孤高の存在で居てほしいので、そういうのはないですね。
すずき:私は逆にありますよ! 男性として性的な魅力を感じているからこんなにのめり込んでいるんだと思います。でもそこには現実感はなくて、妄想の中で、自分を3割増し可愛くして、良いように想像しています(笑)。
――なるほど、いずれにせよ現実の恋愛とは全く別のものということですね。
榎本:憧れの世界だから現実として手に入ってしまわないほうが良いんだと思います。
すずき:女性は現実では子供を産むし、夫や子供など自分以外の存在を守っていくという本能がある。でも、現実の幸せと、心の栄養として非現実な妄想の憧れを持つ幸せ、どちらも持てるから楽しいんだと思います。
きむら:現実と妄想のバランスを持てば両立できるし、勝手に妄想するので浮気でもないですよね。現実のパートナーも、レオニール様が目の前に現れて恋に落ちるなんて思っていないから放っておいてくれます(笑)。
■今の女性たちが追い求めるものとは
――美人男子のような存在が女性たちに求められている理由はなんだと思いますか。
すずき:私は商社で働いているんですが、上司も部下も男性なんです。そういう現実に周りにいる男性に疲れ切っていて、癒しをレオニール様に求めていますね。「心のビタミン剤」です(笑)。
榎本:今は現実の男性に幻滅している女性も多いのだと思います。現実的な男性の嫌なところは、人間の生々しいところ。人として直接的に見たくないところもあります。
きむら:あまりに謎めいているから、探求心をくすぐられるんだと思います。レオニール様には特に、SNSとか一生やってほしくないです!(笑) 解らないものに魅力を感じるし、妄想をするのがとにかく女性にとっては楽しいんだと思います。
――最近、ルナシーが復活したりと、かつてのヴィジュアル系ブームが再来しています。やはり女性が男性を“追い求める”というのは何十年も変わらないということでしょうか。
きむら:そうですね。かつて10代だった女の子がいま主婦になって、時間の余裕がないけど、まだまだ旦那さん以外の美しいオスに惹かれたいという生物の本能なのかもしれないですよね。
すずきゆき:アラフォーバブル世代がまだまだ元気で、元々好きなアーティストをもう一度追いかけたいのだと思います。今は若い時より経済的に余裕を持てるようになってきて、好きだったアーティストをもう一度聴いて、あの頃とはまた違う新たな発見がしたい、ときめきたいと思っているのかもしれないです。
手が届かない崇高な存在だからこそ、憧れとして追いかけて自分だけの想像の中で楽しむ。現実の恋愛とは別の幸せを見つけたい。そんなオンナ達の、いくつになっても変わらない飽くなき妄想と欲望が理解できたでしょうか。あなたも、アイドルや俳優ではなく新たに追い求める存在として“美人男子”はいかが?(笹崎ひかる)