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ホンダ突然の社長交代、ホンダジェットはどうなる?
リコール問題に揺れていたホンダの社長が電撃交代となりました。唐突だっただけに、社長交代の理由について様々な憶測が飛び交っています。ホンダそのものの今後の業績も気になりますが、同社の目玉プロジェクトのひとつであるホンダジェットの行方についても心配する声が上がっているようです。
[写真]アメリカでテストフライトするホンダジェット(Honda Motor/ロイター/アフロ)
先月23日、ホンダは緊急会見を開き、同社の伊東孝紳社長が退任し、常務の八郷隆弘氏が新しく社長に就任する人事を発表しました。伊東氏は相談役に退きますから、名目上は第一線から退くことになります。
ホンダは昨年、新型「フィットハイブリッド」のリコールやタカタ製エアバック問題など、品質面での課題が大きくクローズアップされました。今でこそホンダはファミリー向けの自動車というイメージが強くなっていますが、もともとは技術第一という会社ですから、品質問題が浮上したことは大きなマイナスといってよいでしょう。
業績もいまひとつです。2014年3月期の決算は、増収増益でしたが、売上高は約12兆円とトヨタの半分以下、利益率もトヨタの6割程度と見劣りがします。2015年3月期の決算についても減益が予想されています。
伊東社長は若い人材を登用する意義を強調しており、実際、新社長の八郷氏は取締役の経験を経ずに、社長に抜擢されました。これまでホンダは、技術第一主義という方針から、経営トップは原則として、エンジン開発子会社であるホンダ技術研究所の社長を経験することが不文律とされてきました。八郷氏はその経験がなく、ある意味では、従来の殻を破った人事ともいえます。一方、八郷氏は、伊東氏と同様、車体部門の経験が長く、いってみれば伊東氏の子飼いと解釈することもできます。伊東氏の影響力を完全に排除できないと、改革が中途半端になってしまうかもしれません。
またホンダが社運をかける新プロジェクト「ホンダジェット」の事業がどうなるのかについても心配する声が上がっているようです。同社は、長年の悲願であった航空機事業への参入を果たしており、2015年から本格的な量産を開始します。
米国ではビジネスジェットの需要が爆発的に伸びており、ここで一定のシェアを獲得できれば、ホンダのイメージも大きく変わってくるはずです。しかし、同社が参入している小型ビジネスジェットの分野には、米セスナ社とブラジルのエンブラエル社という強力なライバルが存在します。新規参入のホンダがシェアを獲得するのはそう容易ではありません。受注は今のところ順調といわれていますが、この事業はそれほど高収益が得られるわけではなく、初期投資の回収には長い時間がかかるでしょう。
つまり、ホンダが航空機の分野で実績を上げていくためには、じっくりと腰を据えて事業に取り組む必要があるわけです。本業である自動車の業績を回復させることが、何よりも重要ということになります。
(The Capital Tribune Japan)
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