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中堅・中小企業社長の4割が「後継者は子供」
法政大学大学院 中小企業研究所とエヌエヌ生命保険は、中堅・中小企業を対象とした「事業承継に関する調査」を実施した。調査期間は2014年7月15日~8月12日。
後継者の検討状況
同調査は、全国に所在する従業員数が10名以上1,000名未満の中堅・中小企業の代表取締役後継者727名を対象に実施した。まず、後継者について尋ねたところ、7割強が「常に考えている」「時々考えている」と回答した。一方、後継者の人選を「まだ考えていない」という回答は4割弱だった。
後継者を意識しはじめた年について聞くと、最も多かった回答は「50歳~59歳」(44.5%)だった。しかし、実際に後継者に経営権をバトンタッチする予定の社長年齢をみると、「60歳~69歳」(27.0%)が最も多く、次いで「60~64歳」(23.2%)となっている。
後継者バトンタッチ予定の社長年齢
後継者の人選に関して指名意向を尋ねると、「ふさわしい人物なら誰でもよい」(43.7%)が最も多かった。次いで「子供」(36.5%)、「親族以外の役員・社員」(21.0%)となっている。後継者の人選は親族に頼らない「脱親族」の傾向があるようだ。
後継者バトンタッチに向けた課題について聞いたところ、最も多かったのは「経営者の経営能力向上」(36.8%)となった。次いで「後継者の人間力向上」(33.1%)、「後継者が未定(有力者が不在)」(32.9%)だった。バトンタッチ時の重要事項に関しては、「従業員のために会社を存続させる」が64.6%で最も多くなっている。
後継者バトンタッチに向けた課題
後継者バトンタッチの課題に対し、成功のポイントについて聞くと「後継者が明確な経営理念・戦略をもつ」が56.4%で最も多かった。「社内・社外の人間とよく交流を持つ」(48.2%)、「後継者に事業承継に強い意欲を持たせる」(38.2%)という回答も多かった。