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(2)違う考え 組み合わせる
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教師主導の従来の学習法とは違う「アクティブ・ラーニング」。
子どもたちが主体的、協働的に学べるような方法を取り入れている学校がある。
広島県安芸太田町立戸河内中で3月上旬にあった2年生の理科の授業では、約20人の生徒が2回、異なる班を作った。
授業のテーマは豆電球2個を直列につなぐと暗く、並列につなぐと明るくなる仕組み。原田優次教諭(55)が「小学6年生でもわかるように説明してください」と呼びかけた。生徒たちは三つの班に分かれ、「電流と電気抵抗」「電圧」「直列回路・並列回路」の資料のうち1種類を受け取り、各班で読み込んだ。その後、それぞれ違う資料を勉強した3人が集まって新しい班をつくり、話し合いを始めた。
「電気の流れは川の流れみたいに考えればいいな」「直列は一本道で、並列は枝分かれしてる」「枝分かれしたことによってどうなるの?」
黙っている生徒はいない。疑問を口に出し、理解したことを答える。授業の最後には、各班が「電流は、枝分かれしている方が流れやすい。通りにくい方が暗くなる」などと、自分の言葉で説明した。
梶山楽君(14)は「二つ目の班では、自分の担当の資料を持っているのは1人だけ。しっかりわかっていなければという責任感が生まれる」と話す。同じ班の大谷実央さん(14)は「友達と話し合っていると、頭の中を整理することができた」。
この授業は、東京大の三宅なほみ教授が米国発祥の学習法を独自に改良した「知識構成型ジグソー法」を活用。町教委が2010年度に導入を決めた。三宅教授は「自分と違う考えを持っている人と話し合うことで、よりよい答えができあがる。その過程が目に見える形でできるのがジグソー」と解説する。
原田教諭は初めてジグソー法を取り入れた時、子どもが様々な疑問を口にする姿に驚いた。「学ぶ動機となる疑問にふたをさせ、テストに出るから覚えて、というだけでは子どもは学びに価値を感じない」。自分たちで考え、納得のいく答えにたどり着くような授業を目指す。
方法が明確で導入しやすく、埼玉県や大分県豊後高田市など全国19の教育委員会などに広がっている。教材を共有したり、指導法を研究したりと、新しい学びの形を進化させている。
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