星野、成長示す滑り＝地の利も生かし初の２位－Ｗ杯モーグル

　

　 Ｗ杯で自己最高の２位に入り、メダルを胸に笑顔を見せる星野純子＝２８日、秋田県仙北市・たざわ湖スキー場

　 　降ったばかりの雪を勢いよく跳ね上げ、星野が両手でガッツポーズをつくってゴールに飛び込んだ。Ｗ杯自己最高の２位。日本開催の地の利も生かし、成長の証しを見せた。
　　湿って重い日本の雪に外国選手たちが苦戦する中、国内で練習を積む星野は「この雪は慣れっこ。知っている」。落ち着いて本番に臨み、決勝１回目は２位に入って６人で争う最後の２回目に進んだ。
　　第１エアでバランスを崩したが、気持ちを切り替えてテンポ良くターンを刻む。思い切りよく踏み切った第２エアは高さも十分。大きなミスなくまとめて高得点をたたき出した。直後に滑ったＷ杯総合首位のカーニー（米国）の得点が上回り、初優勝はならず。それでも「実力と受け止めた」と星野。１年前の３位以来の表彰台を、コーチと抱き合って喜んだ。
　　昨季引退した第一人者の上村愛子さんに憧れて競技を始めた２５歳。大会アンバサダーとして見守った上村さんに「大事なときに力を出せた。成長したね」と声を掛けられて、「本当にうれしい」と喜びをかみしめた。