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柴崎&宇佐美 プラチナ世代が“アベック弾”
柴崎&宇佐美 プラチナ世代が“アベック弾”
[3.31 JALチャレンジ杯 日本5-1ウズベキスタン 味スタ]
同じミスは繰り返さない。FW宇佐美貴史(G大阪)がデビュー2戦目でA代表初ゴールをマークした。後半38分、FW大迫勇也のパスが相手に当たったこぼれた球を拾うと、バイタルエリアの中央からドリブルを開始した。
「監督からもあの位置ではどんどんドリブルでゴールに向かっていいと言われていた。こぼれて来たボールだったし、よりフィニッシュまで完結させることが大事かなと思った」。DF2人の間を巧みなステップで突破し、PA内に進入。右足を振り抜き、ゴール左隅に突き刺した。
「やっと1点取れたなと。こないだ決めていればベストだったけど」。初ゴールを喜びながらも、思い出したのは27日のチュニジア戦。後半27分から途中出場し、待望のA代表デビューを果たしたが、後半44分、MF香川真司のスルーパスに抜け出した決定機でシュートはポストを叩いた。
「前回の反省を踏まえて、強めに蹴ろうと、瞬間的に判断できた。前回、サイドで転がして痛い目に遭ったので」。4日前のミスを修正して決めた初ゴール。「同じミスをしないことは選手として大事。(チュニジア戦で)決定機にミスをしたのに、今日もいい時間帯で使ってもらって、(ゴールを)決めたいと思っていた。少しだけど、(監督の期待に)応えられたかなと」。そういう宇佐美の表情には安堵の色も浮かんだ。
「らしいゴールを、らしい形で取れたのはよかった」。得点後は膝からスライディングし、喜びを表現した宇佐美。そのもとへMF柴崎岳(鹿島)も同じくスライディングしながら駆け寄り、ピッチに膝を付いて抱き合った。同じ92年生まれのプラチナ世代。09年のU-17W杯など年代別の日本代表からともに戦ってきた2人はこの日、宇佐美が後半18分、柴崎が同24分からピッチに入り、初めてA代表のピッチで“競演”した。
柴崎は後半35分に約45mの超ロングシュートを決めていた。その3分後に生まれた宇佐美の代表初ゴール。「こういうピッチで一緒にやれて、一緒に得点することができて、勝つことができてうれしい」。“アベックゴール”を喜んだ柴崎は「まだまだ彼には引っ張っていってもらわないと困る存在。彼には彼の課題があるし、僕にもまだまだある。そういうところに取り組んでいけば、日本代表というものを高いレベルに持ち上げられる選手だと思う」と、今後も切磋琢磨しながらレベルアップしていくことを誓っていた。
(取材・文 西山紘平)