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<ソフトバンク>「手の汗止まらず」工藤監督が初勝利

 <ソフトバンク>「手の汗止まらず」工藤監督が初勝利

 ○ソフトバンク4−2ロッテ●(28日・ヤフオクドーム)
 
  投手として224の白星をつかみ取ってきたが、監督としての初勝利は格別だった。ダッグアウトに戻ってきた選手たちとお辞儀をしながら握手を交わしたソフトバンクの工藤監督は「勝つ瞬間まで手の汗が止まらなかった。最高の喜び」と子どものような笑顔だった。
 
  新監督に初白星をもたらしたのは開幕戦で2併殺とブレーキになった4番・内川だった。1点を追う三回2死満塁。外角の球を逆らわずに一、二塁間を破る逆転打。五回無死満塁でも再び右前に運び、「4番が打てば点になる。ほっとした」と胸をなで下ろした。
 
  内川に4番を任せるに当たり、工藤監督の言葉は単純明快だった。「今まで通り打ってくれればいい」。本塁打や長打を求める訳ではなく、昨季まで7年連続打率3割という内川の確実性を信頼した。この言葉で内川は「世間の4番像は考えない」と迷い無く、得意の右打ちを貫けている。
 
  内川は失点した直後の二回には、左翼線の当たりで「雰囲気を変えたい」と二塁へヘッドスライディングして、チームをもり立てた。主将らしいプレーに、工藤監督は「そういう姿が一番大事」と目を細める。
 
  記念のウイニングボールを手にした工藤監督は「これがソフトバンクの野球。しっかりできた」と満足そうな表情。球団史上初の2年連続日本一という大きな目標に向かって、新指揮官と新主将ががっちり腕を組んで第一歩を踏み出した。【小林悠太】

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