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1年半ぶり出場の槙野 “CBとしての第一歩”に手応え
1年半ぶり出場の槙野 “CBとしての第一歩”に手応え
[3.27 キリンチャレンジ杯 日本2-0チュニジア 大銀ド]
13年9月10日のガーナ戦以来となる国際Aマッチ出場を果たしたDF槙野智章(浦和)の胸の内には、二重の手応えがあった。バヒド・ハリルホジッチ監督の初陣に先発フル出場で完封勝利に貢献し、新生・日本代表に定着していくための好スタートを切ったという手応え。そして、本職であるCBで勝負していけるという手応えだ。
「今までは器用貧乏だった」。ザックジャパン時代、10試合に出場していた槙野には複雑な思いがあった。それは、本職ではない左SBで出ることが多かったからだ。
ハリルホジッチ監督は槙野をCBで試した。槙野がCBとして先発したのは10年9月7日のグアテマラ戦以来、4年半ぶりだが、その試合で指揮を執ったのは原博実専務理事。ザッケローニ監督はビザ取得が間に合わず、スタンド観戦だった。
この日はラインコントロールを含め、守備全体のオーガナイズを任された。
「練習中も試合でも『声で引っ張ってくれ』と言われていた。『ラインの統率はお前がやってくれ』『全体のオーガナイズや、ゲームを読んで統率してくれ』と言われていた。浦和でプレーするときよりサイドを駆け上がることがなかったので、体力的にも余裕があったし、全体を見るという上でも余裕があった」
多くを試された状況での無失点勝利だけに、試合を振り返る言葉は力強い。
「試されている選手としては第一印象が非常に大切なので、チームの規律の下、自分の良さを出そうと思った。結果が出たのはとりあえず良かったと思う」
守備では前に強く、ビルドアップの巧みさもある。気合がプレーに出るタイプというのも指揮官の好みだろう。槙野が代表のCB争いで一歩目のアピールに成功した。
(取材・文 矢内由美子)