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東大が学生の不正をネット公開のワケ 「STAP騒動」影響か
東京大学は10日、インターネットサイトなどで前期日程試験の合格者3008人を発表した。合格者たちの喜びはひとしおだっただろうが、同時に大学の“厳しさ”も実感したはずだ。東大は同日、同じサイト内で、課題で不正行為を行った学生に厳罰を下したことを公表。学生の「不祥事」をあえておおやけにする異例の措置の背景には、世間を騒がせたあの騒動が関係していそうだ。
「えっ、これが学校のホームページに出ているんですか?」
教養学部がある東大駒場キャンパス(東京都目黒区)。2年生の女子学生は11日、「期末レポートにおける不正行為について」と題された文書が東大のHPに載せられていることを知り、思わず絶句した。
HPに掲載されたこの文書には、何ともお粗末な顛末(てんまつ)が記されていた。教養学部の後期課程(3~4年生に相当)の2014年度冬学期の期末課題として提出されたある学生のリポートに関し、「約75%がインターネットに公開されている文章の引き写しだった」というのだ。学問倫理上許されないこととして、「不正行為が認められた者は、その学期に履修した全科目の単位を無効とする」ことを申し合わせていることも付け加えている。
女子学生が驚いたのも無理はない。こうした発表は学内で公開されても、ネット上など万人の目に触れる性質のものではないためだ。
1年生の男子学生は「今、学内の掲示板に、不正行為が発覚して学生を処分したという文書が3枚貼られています」と明かす。内容は「試験にスマホを持ち込みカンニング」が2件、「他人のリポートを不正取得し自分のものとした」が1件。いずれも日付は昨年のものだが、こちらはネット上で公開されていない。
なぜ、対応の違いが出るのか。東大の広報担当は「ネットに学生の不正を公開したのは今回が初めて」とし、理由については「個人の特定に繋がる恐れがあるため、明かせない。発表したことがすべて」と答えるのみだった。
ある東大OBは、日本の科学界を揺るがせたあの騒動の影響を指摘する。理化学研究所の元研究員、小保方晴子氏のSTAP細胞論文不正問題だ。「この件が発覚して以降、『盗作』『コピペ』については、学内でコンプライアンス(法令順守)がこれまで以上に叫ばれるようになった。東大としても、対外的に厳しい措置をとったことを示したかったのではないか」
新入生のかっこうの反面教師として、しばらく話題を振りまきそうだ。