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経済産業省、地域の暮らしやすさを貨幣価値で比較できるシステムを発表
経済産業省はこのほど、地域の暮らしやすさを貨幣価値で比較できるシステムを発表した。
システムの画面イメージ
表計算ソフト上で各地域の暮らしやすさを確認
同システムは、地方への移住・回帰の動きを後押しするため、「日本の『稼ぐ力』創出研究会」が検討。各地域の生活コストの概要を把握できるというもの。市区町村別に、地域の家計収支や地域の暮らしやすさを貨幣価値で示すことにより、生活に係わる様々なコスト・ベネフィットを比較・検討可能としている。移住を検討する人の事前調査や、地方自治体等の移住促進担当者による移住促進戦略策定などへの活用を想定する。
同システムには、大きくふたつの機能がある。第一は「地域の家計収支を見る」機能。選択した地域で生活する場合の平均的な家計収入を確認できる。家計収支は、家族構成、職業、住宅の取得方法を選択可能で、利用者に似合わせてきめ細やかなシミュレーションが行える。
第二は「地域の暮らしやすさ指標の貨幣価値を見る」機能。約1万人を対象としたアンケート調査のデータを用い、コンジョイント分析の手法で推計された、利便性、教育・子育て、福祉・医療などの暮らしやすさに関する指標に関する貨幣価値が表示される。移住を検討する地域間の暮らしやすさを金額で比較することに加え、全国、地域ブロック、都道府県内での上位ランキング市区町村も知ることができる。
コンジョイント分析とは、消費者が商品を選ぶときにどの要素を重視しているかを分析するための調査手法であり、特に環境評価や景観評価に用いられる。
システムはWindows上のExcelで動作するが、拡張子xlsmのマクロ埋め込みファイルを扱える環境と設定が必要、かつすべての環境で動作するものではない。また、発表されたシステムはβ版のため、使用によって生じたすべての結果については自己責任となる。