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【米国はこう見ている】ライバル球団は早くも警戒!? 圧巻投球の田中将大に「錆び付いていない」
空振り三振を奪った切れ味抜群のスプリットは「最も重要な1球」と地元紙
ヤンキースの田中将大投手が12日(日本時間13日)、ブレーブスとのオープン戦に先発した。“今季初登板”で2回を投げ、無安打無失点、四球ゼロ、2奪三振。2イニングをわずか19球でまとめ、ストライク率は驚異の79パーセント(15球)だった。この完璧な投球に、早くも他球団は警戒レベルを引き上げている。
昨年7月に右肘靭帯部分断裂の重傷を負い、約2か月半の離脱を余儀なくされた田中。リハビリを経てシーズン終盤の2試合で復帰を果たしていたが、首脳陣や地元メディアは今キャンプでも慎重に状態を見極めている。そんな周囲の心配を吹き飛ばす快投だった。
2回無死の場面では、ジョニー・ゴームズを追い込んでからスプリットを投じた。打者の手元で急激に沈む85マイル(137キロ)のボールで空振り三振。米国では、この“宝刀”が肘の負傷の原因の1つとも報じられたが、この日の田中はためらわずに腕を振り、抜群の切れ味は負傷前と変わらなかった。
「マサヒロ・タナカがスプリング・デビューで2イニングを完璧に投げ切った」との見出しで報じた地元紙ニューヨーク・ポストは、この1球について「おそらく彼の最も重要な1球は2回の先頭打者、ジョニー・ゴームズを三振に仕留めたスプリットだ」と言及している。
スカウト「スプリットは本当に良く見えた」「打者を料理した。良かった」
また、地元紙ニューズデイによると、あるライバル球団のスカウトは「錆び付いている兆候は見えない。仕上がりも順調だ。彼の全ての球種を最低1度は投げていた。スプリットは本当に良く見えた」と絶賛したという。もう負傷の影響は感じられないとの評価だ。
さらに、別のスカウトも「彼は今夜、ボールに力を込めることに不安を感じていなかった。試合に出て、投げて、打者を料理したという感じ。良かったよ」と脱帽。状態を見極めようと田中の投球をチェックしにきた「007」たちに、力を見せつけた。
昨年は開幕から14試合に登板した時点で11勝1敗、防御率1.99という圧巻の成績を残した。ジョー・ジラルディ監督も「去年の最初の14試合は本当にスペシャルだった」と話している。その時と同じように田中が万全の状態ならば、他球団にとっては確実に脅威となる。