仕事で役立つ人気ビジネスアプリおすすめ!
[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
やりたいことに追いつけないから、全速力で走り続ける―佐渡島庸平の仕事
[1]ファンクラブを組織化しクリエイターの環境を整える
◆作品が世界中で長く読み継がれるために欠かせない存在でありたい
社名の「コルク」は、ワインの栓に使われるコルクのことを指している。時間を超越して美味しく飲めるような状態で保存し、ワインを世界中に流通させるためには「コルク」が欠かせない。それと同じく、長く読み継がれるために作品や作家の価値を高め、世界中に届けるために欠かせない存在でありたい。そんな想いが込められたネーミングだ。では、具体的に何をしているのだろうか。
「やろうとしていることは出版ビジネスではなく、クリエイターのためのファンクラブビジネスです。これまでは、アイドルとミュージシャン以外にファンクラブってほとんどなかったんですよね。ファンクラブを組織化して、クリエイターが創作に集中できる環境を作ることが大切。時間や資金に余裕ができれば、より良い作品が生まれるはずです」
ファンクラブのようなコミュニティの醸成をしながら、クリエイターのライフプランを練ることも重要な仕事だ。
◆20年後のノーベル賞を目指す
「例えば平野啓一郎さんの作品は英語圏だけでなく、アラビア語圏やフランス語圏でも出版しています。彼自身の長期的な計画を尊重しつつ将来について話し合いながら、20年後にノーベル賞の候補作に挙がるようにしたいと目論んでいるんです。
通常、作家が1回ヒット作を出すと、多くの出版社からオファーが殺到し、条件の良い依頼から受けていくことになる。ただし内容は、ヒット作と同じようなものになりがちだ。なぜなら、どの出版社も実験的な作品を作りたいわけではなく、確実なヒット作がほしいから。その結果、作家の才能や創作意欲は瞬く間に消費されていく」
「講談社にいた時に他部署への異動の話があがったことがありました。いい経験になるだろうと思って楽しみにしていたんですが、タイミングが悪かったのか、いつの間にかなくなってしまいました。人事はまわりの都合で決まるものであり、当たり前だけれども自分のキャリアを最優先して考えてくれているということは起きない。そんな風に期待するのは甘えで、その時に感じたのが自分のことをちゃん考えているのは、自分だけだということ。すごく当たり前なんですけどね。
ほとんどの人って、自分のキャリアについては自分で考えるしかないんです。ただしクリエイターに関しては、目の前の仕事に集中して良い作品を生み出してほしい。…