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アウトレイジ化する在日中国人~留学生暴行死と東北マフィア~
近年、加速度的に“リアルチャイナタウン化”が進む東京・池袋は、2000年代前半以降、不良中国人集団、通称「東北グループ」の巣窟といわれてきた。都内某署の組織犯罪対策課の刑事も言う。
「たしかに東北系の不良が跋扈しているのは事実だが、いまいち実態がつかみにくい。メンバーは固定しないし、真面目な留学生の顔と、凶暴な不良の顔、両方持っているような輩が多いもんだから」
ここでいう“東北”とは、中国東北部(旧満州)の3省(遼寧・吉林・黒竜江)を差す。つまり、東北グループとはこの3省出身者を中心とする不良集団のことだ。
東北グループの素性を示す象徴的な事件が
違法エステ、ぼったくりバーの経営から、中国系の飲食店からの「みかじめ料」徴収、覚せい剤や危険ドラッグの販売、盗品売買、恐喝、詐欺まで、彼らのシノギは多方面に及ぶ。
日本のヤクザが暴対法や暴排条例などによってがんじがらめとなり、年々困窮していくのとは対照的に、彼らの存在感は日増しに増大しているという。
K会系組織の若手幹部が語る。
「非合法なシノギはどんどん中国系に奪われてる。もちろん、形式的には奴らから上前をハネてたりするわけだけど、明らかに儲かっているのは奴らのほう。このままじゃ、食われちまっても不思議じゃない。上の人間にそれを言うと、“ガイジンにそんなことさせねぇ”って怒られるが、年寄りたちは現実を見てないよね」
ここで一つ、過去に起きたある事件を振り返ってみたい。そこから、東北グループの成り立ちの一端、どのような集団なのかといったことが垣間見えてくるだろう。
東北vs朝鮮族グループの抗争だった
2006年4月、池袋で1人の中国人留学生が暴行を受けた末に死亡するという事件が起きた。それから8ヶ月後の新聞報道(2006年12月18日・読売新聞)の見出しにはこうある。
『池袋の留学生暴行死、中国人のゴト師グループ4人逮捕』
記事では、殺害されたのは埼玉県内の私立大学に通っていた中国人留学生(当時25歳)で、捜査当局はパチンコの中国人ゴト師グループの犯行と断定、20歳代の中国人4人を監禁致死容疑で逮捕、さらに事件直後に出国した別の4人も国際手配したと報じている。
事件の背後に東北グループの存在があることを報道したメディアは、当時ほとんどなかった。そればかりか、「不良中国人によって惨殺された、かわいそうな留学生」といったニュアンスの報道が大半であったと記憶する。
「あの事件は簡単にいえば、東北グループvs朝鮮族グループの抗争だったんですよ」
今回本サイトは当時の事件をよく知る東北グループの関係者に“真相”を聞くことができた。
(以下、続く)
(取材・文/小林靖樹)