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オシャレ(風)な家がついに完成!【シングルマザー、家を買う/15章】
<シングルマザー、家を買う/15章>
バツイチ、2人の子持ち、仕事はフリーランス……。そんな崖っぷちのシングルマザーが、すべてのシングルマザー&予備軍の役に立つ話や、役に立たない話を綴ります。
(前号までのお話)
「ヤフオク!」で、ID名“う○こ”(と勝手に思っている)に一度阻まれながらも、無事システムキッチンを落札したシングルマザー。しかし、想定よりもサイズが大きかったため、キッチンを無駄に広くすることになってしまった。
◆オシャレ(風)な家が完成!
ゴミ屋敷だった新しい我が家は、リフォーム工事とともにスッカッラカンの箱になり、自由に間取りを決めていく作業に入った。
そこで私は、2人の子どもとデブ猫・プー太郎(8.5キロ)がのびのびと過ごせるように、3LDKを思い切って2LDKへと変え、リビングとキッチンを合わせたら24畳という広さの部屋に設計してもらった。さらに4畳半の子ども部屋と、6畳の寝室を加えると、母子家庭には十分すぎるほどの立派な家へと変化したのだ。
そこに続々と「ヤフオク!」の戦利品である家具とキッチン、トイレ、お風呂などが届き、壁紙を貼り、天井にペンキを塗ると、もう、これは誰がなんと言おうと、“オシャレ(風)”な家である。
なかでも素材そっちのけで木目調の色だけにこだわったフロアマットはとにかくオシャレ。さらに白い木目調の壁紙も、本当に可愛らしく、満足が行く出来だった。もはやカフェの様相である。
ただ、フルリフォームをするお金はもちろんなかったため、ドアなどはすべて古いものに壁紙を張ることで使い回すことに。それがまたレトロないい雰囲気を出し、新旧入り混じったナチュラルテイストの家が出来上がったのだ。
このときの感動は、もう何にもたとえられない。それと同時に、この家で私は大黒柱になっていくのだという強い意志が改めて芽生えた。出来上がった家を、優男の設計士さんと、ちっちゃいおじさんである大工さんと3人で眺めたときは、不覚ながら涙が出た。すると、大工のおじさんはこう言ってくれたのだ。
「いい家だね」
私も心からそう思う。この1ヶ月、大工さんはひとりでこの家を全部施工してくれた。完成直前にトイレに棚をつけてほしい、バスルームの鏡をつけてほしいと頼んだり、CDラックとして購入したカラーボックスの組み立てに四苦八苦していると、さっと来て一緒に作ってくれたりと、私のわがままに呆れながらも、優しく対応してくれたのだ。…