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日本人観光客の多いパラオ、中国人急増に困惑=歯止めの法整備に着手―シンガポール紙
2015年3月15日、シンガポール英字紙ザ・ストレーツ・タイムズによると、ミクロネシアの島々からなるパラオ共和国に中国人観光客が多数押し寄せており、現地の人々はその対応に苦慮している。経済成長につれ、多くの中国人観光客がパラオを訪れるようになっているが、必ずしも歓迎されているわけではないという。16日付で環球時報が伝えた。
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何隻ものボートに乗り、救命胴衣を着た中国人観光客が自然を楽しんでいるが、大声で話し、ごみをポイ捨てするなど、現地の環境を顧みない多数の中国人に、現地住民は困惑の色を隠せない。あるタクシー運転手は「サンゴ礁を破壊し、海にごみを投げ捨てている」と怒りの声を漏らす。
昨年1月は外国人観光客の2割にも満たなかった中国人観光客だが、今年2月は6割余りを占める1万955人が訪れた。現地住民は2万人程度で、中国人観光客が現地住民の半数を超える計算になる。観光はパラオの国内総生産(GDP)の85%を占め、中国人観光客の増加は観光収入の増加につながるものの、長期的な悪影響も懸念されている。
パラオ政府観光局の責任者は、「これまでは日本人観光客が最も多かった。中国人観光客の突然の増加は資源の乏しい小国にとって大きな負担となっている」と話す。パラオ政府は中国人観光客の急増に歯止めをかけることを目的にした法整備を進めており、4月以降の中国からのチャーター機を半数に減らすことを明らかにした。
レメンゲサウ大統領は、「この措置は差別によるものではなく、自国の観光産業が特定の国に過度に依存することを防ぐためのもの」としている。(翻訳・編集/岡田)