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長期休暇後の「どこに行った?」が、学校内で新たな「見栄っ張り競争」の道具に―中国メディア
南方都市報は3日、中国国内で「休暇中にどこに行ったか」という話題が、学校に通う学生や保護者の間で新たな「見栄っ張り競争」を生んでいると報じた。
衣服、靴、電子製品に続いて、今では「休暇中にどこに行ったか」という話題で、より多くの「見栄っ張り競争」が繰り広げられている。そこには、国外旅行の低年齢化という背景があるようだ。
ある市民の息子は、始業日にほかの友だちが日本や韓国、シンガポール、米国などに国外旅行してきたことを知って意気消沈し、みんなに分けるために持って行った田舎の特産品も開封せずに帰ってきたという。
一部の学校に対する取材によって、近年ますます多くの学生が休暇中に国外旅行をすることが分かった。その背景には、出国しやすくなったことに加え、保護者の教育方針の変化があるようだ。ある学校の教師は、「クラスの半分以上が国外旅行の日記を出してくる」と語っている。
自身も教師であるという女性は、娘の学校で冬休みに企画された「国外遊学」プログラムが「値段がかかるうえ、実際必要ないと思った」ことから娘を参加させなかった。すると、冬休み中に娘の担任から電話がかかって来て、娘を参加させなかったことに対して「説教」されたとのこと。「今後こういったことが増えてくるのではないか」という憂慮を持ったという。
幼稚園に通う息子を持つ女性は、冬休み中に遊びに行った場所を紹介するという宿題が教師から出されたと明かす。すると、休みが始まってからわずか1週間のうちに、クラスの別の親たちが世界各地で子どもが遊ぶ写真をネット上に続々と掲載しだしたそうだ。
この女性は、「保護者同士で競争意識があると思うが、重要なのは教師がそう仕向けていること。別に宿題にしなくても、なんの気なしに『休暇中にどこに行った?』と聞いた時点で競争をあおることになる。子どもたちの見識を高める手段はたくさんあり、必ずしも自分で行かなきゃいけないものではない」と語る。そして「幼稚園や小学校の子を持つ親の多くは仕事に一生懸命な時期で、プレッシャーが大きい一方でお金や時間が足りない。メンツを保つのは難しい」とした。
(編集翻訳 城山俊樹)