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<オウム裁判>高橋被告 遺族の質問に「考え続けたい」
オウム真理教元信者、高橋克也被告(56)の裁判員裁判が26日、東京地裁(中里智美裁判長)であり、1995年3月の地下鉄サリン事件の遺族、高橋シズヱさん(68)ら2人が被告に直接質問した。事件への謝罪について問われた被告は「一連の事件は一生自分について回る。考え続けたい」と答える一方、弁護人から言葉だけの謝罪は空疎だと助言されたとし、「深いところまで考えることが必要」と述べ、謝罪はしなかった。
被害者参加制度で公判に参加している高橋さんは、今もオウムや教団元代表の松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(60)を信仰しているかを質問。被告は「教団をクビになったと思っている」と述べる一方、教義については「今は他の宗教と比べて位置づけを確認している最中。信じている面はある」とした。一連の事件への後悔については「後悔を行ったり来たり動いている」と説明した。
また、同年の監禁致死事件で死亡した仮谷(かりや)清志さん(当時68歳)の長男の実さん(55)も質問。罪の意識について尋ねると、被告は「無理やり連れてきたわけだから、罪と思う。根底に『救済』との思いがあった」と返答。どのくらい謝罪を待てば良いかを問われると「本当に申し訳ないが、どのくらいとは言えない」と述べ、「父の死を忘れないで」と呼び掛けられると「分かりました」と答えた。
閉廷後の記者会見で、高橋さんは「事件に加担したことへの謝罪と償いの自覚を持ってほしいと思い、質問した。精神的な呪縛は解けておらず、事件と向き合っていない」と語った。実さんは「予想以上に質問に答えたが心から謝罪するのにはまだまだ時間がかかる」と述べた。
公判は31日に検察側が論告求刑、4月1日に弁護側が最終弁論して結審し、同月下旬に判決が言い渡される見込み。【島田信幸、山本将克】