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<日銀新審議委員>2%達成、後ずれ容認…原田氏

 <日銀新審議委員>2%達成、後ずれ容認…原田氏

 政府は26日、前早稲田大政治経済学術院教授の原田泰氏(64)を日銀審議委員に任命した。原田氏は同日の就任記者会見で、日銀が2015年度ごろに2%の物価上昇率達成を目標に掲げていることに対し、「2%(の水準)と(達成)期間を厳格に考えるのは難しい」と述べ、柔軟な政策運営が必要と指摘、達成時期の後ずれを容認する考えを示した。
 
  原田氏は、市場に大量のお金を供給することで物価上昇を促す「リフレ派」の論客として知られる。日銀の異次元緩和については、「2%のコミット(約束)は重要。現在の景気回復につながっている」と述べ、支持する姿勢を示した。
 
  昨年10月の追加金融緩和については「妥当な判断だった」と指摘。「物価が目標以上に上がって、国民生活を脅かすことは考えられない」とも述べ、大規模緩和の副作用は限定的だとした。一方、原油価格下落に伴う物価上昇率の低下については、「原油価格が下がるのは日本経済にプラス。それで2%が(期限内に)達成できなくても大きな問題とすべきでない」と述べた。
 
  その上で、原油価格が下落しても経済が好転せず、人々のデフレ意識が強まる局面になれば「追加緩和が必要になる」と強調。「(国債などを)これ以上、買えないということはない」と述べ、追加緩和の余地はまだあるとの見方を示した。
 
  日銀の最高意思決定機関である政策委員会は、総裁、副総裁2人、審議委員6人の計9人で構成。昨年10月の追加緩和の際は審議委員4人が反対した。賛成した宮尾龍蔵審議委員が25日付で退任したことで、後任の原田氏の対応が注目を集めていた。【赤間清広】

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