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こぼれたコーヒーにキレて相手を刺す。マクドナルドが悩む「客質」の問題。(米)
米コネチカット州のマクドナルドで、少年を含む若い男3人が見ず知らずの50代男性を刺殺する事件が発生した。理由は「トレーがぶつかってコーヒーが自分に向かってこぼれてきた」というもの。価格は安いが粗暴でキレやすい客が比較的多いと言われるマクドナルドは、こうした悪い印象とも闘っていかなければならないのが現実である。
先に、ニューヨーク・ブルックリンにあるマクドナルドの店内で10代少女らが集団暴行事件を繰り広げ、逮捕者が出ていたことをお伝えした。911コールするのみで仲裁を試みなかった店員を非難する声が高まったが、マクドナルド側は従業員の身の安全を守る権利を主張。銃やナイフを持ち歩く者が多い土地においては、二次的な被害者を出さないためにも暴漢をむやみに刺激しないという対応もあることを人々は知った次第である。
そして米メディア『nbcconnecticut.com』によれば、このたびの事件はコネチカット州スタンフォードで11日に起きた。アントニオ・マラレスさん(52)という男性客が店の外に出たところで、ある男と未成年と思われる仲間2人が彼に殴りかかり、胸部を刺して逃走。心臓に致命的な刺し傷を負ったマラレスさんは、病院に搬送された後に死亡した。
警察は監視カメラを分析した結果、16日にジェームズ・マクラム(22)と15歳の少年を逮捕し、もう1人の容疑者の行方を追っている。取り調べに対し、マクラムは「トレーを持って歩いているマラレスさんにぶつかられ、コーヒーが自分の方にこぼれてきたことにムカついた」と供述。マラレスさんを刺したのは15歳の少年で、第一級殺人罪に問われるものとみられている。
ファストフード・レストランは大勢の幼い子が出入りしたがる場所だからこそ、どこを選ぶかは「客層や雰囲気が大事」というアメリカの大人たち。ホームレスのような客が多い店や、危険な事件が発生した店はやはり敬遠される。ニューヨークの事件もこのたびの事件もともにキレやすい若者らによるもので、チキンショックや異物混入事件でかなりの減収に苦しむマクドナルドにとってはダブルパンチもいいところである。
※ 画像はnbcconnecticut.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)