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中国 汚職摘発5万5000人、“腐敗地帯”を歩く
中国ですさまじい勢いで官僚の汚職が摘発されています。習近平国家主席は汚職をした大物幹部を「トラ」、地位が低い役人を「ハエ」に例えて退治を進めているのです。去年1年間で摘発された官僚は5万5000人。中でも最も酷いとされる北東部の山西省の現場を取材しました。
北京から車でおよそ3時間。山西省の北部に入ってしばらくすると、あることに気付きました。
「石炭王国と呼ばれる山西省には、このような炭鉱が数多く存在します。そして、こうしたエネルギー産業が長年、腐敗の温床にもなってきました」(記者)
中国の石炭の4分の1を生産し、かつては隆盛を誇った山西省。炭鉱の開発や、それに伴うインフラ整備などの利権をめぐって、官僚への賄賂などが当たり前のように行われてきました。
「(去年9月から12月までに)規律違反で、省の幹部7367人を処分しました」(山西省共産党 王儒林書記)
先週、全人代に合わせて行われた山西省の分科会で、省のトップは、その呆れた実態を隠そうとはしませんでした。山西省をめぐっては、胡錦濤前総書記の側近だった令計画氏を筆頭に、習近平指導部による執ような反腐敗摘発が繰り広げられています。その結果、300以上の省の幹部ポストが現在空席という異常事態となっています。
「汚職で摘発された官僚の中には、このような高級住宅を賄賂として受け取っていた人もいました」(記者)
北部・大同市の一角にある高級住宅地は、摘発の結果もあってか空き家が多く、閑散としていました。高いもので、日本円にして、およそ1億5000万円。平均年収が120万円ほどという一般市民には、とても手が出せる金額ではありません。
「(腐敗をどう思う?)とても反感を感じるし、あきれています」
「官僚は、就職や医療などあらゆる場面でコネを使うので不公平です」
「調査をすると次々と問題が出てきて総崩れの状態です」(山西省共産党 王儒林書記)
雲崗の石窟など、数々の世界遺産を有し、豊かな歴史を持つ山西省。しかし、ここにきて、石炭に依存してきたツケに襲われています。景気の減速による需要の低迷と供給過剰が重なって、石炭の価格が大幅に下落したのです。
山西省のGDPの伸び率は中国最下位にまで落ち込み、人々の生活を圧迫しています。
「(腐敗は)多いよ。再開発の予算だって市民には一文も届かない」
「官僚が賄賂をもらえばもらうほど、我々の生活は苦しくなるばかりだよ」
一方、中央政府に対しては・・・
「上(=中央政府)のやっていることは良い。下(=省)はだめだけど」
「(反腐敗は)良い政策だと思います」
『虎(大物)もハエ(小物)も叩く』が合言葉の反腐敗キャンペーン。習近平指導部にとっては、国民の支持を得るための重要な手段でもあります。(13日16:16)