中国、鉄鋼価格下げ止まり見えず

　

　春節以降、鉄鋼現物市場の価格下落がさらに進んでいる。世界の鉄鉱石市場も不振が続き、１トンあたりの価格は６０ドルを割った。３月９日、上海証券報が伝えた。
　鉄鋼コンサル機関「我的鋼鉄」の報告によると、この一週間で国内鉄鋼現物総合価格指数は１．０９％下落し、９３．６４ポイントとなった。関連製品の価格は弱含み、末端の需要も動いていないため、在庫が積み上がり、売り手は価格を犠牲にしても在庫消化を迫られている。
　圧延鋼材の価格はさらに下落しており、杭州、広州ではトン当たりの価格が１週間で１０～１００元下げた。価格が安定している地域もあるが、需要は限られており、取引も活発ではない。
　関連機関のアナリストは「国内鉄鋼業の最新ＰＭＩは若干上がっているものの、５０を下回っている。メーカーの在庫圧力が増し、輸入原材料価格が下げ止まらない中、市場には悲観ムードが蔓延している」と述べた。
　（編集翻訳　浦上早苗）