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<バチカン>フランシスコ法王2年 保守派抵抗…改革正念場
【ローマ福島良典】フランシスコ・ローマ法王(78)がバチカン(ローマ法王庁)の法王選挙会議(コンクラーベ)で選出され、キリスト教カトリック史上初の中南米出身の法王が誕生してから13日で丸2年となる。法王は信徒の高い人気を支えにバチカンの改革を推進。カトリックの教義至上主義を戒め、個々の信徒を重視する「人物本位」の姿勢で独自色を打ち出している。だが、急激な変化を望まない勢力や保守派の抵抗が表面化しており、改革の取り組みは正念場を迎えている。
法王は就任以来、バチカン改革のための委員会を作り、財政と資産管理を統括する「経済省」を新設。資金洗浄(マネーロンダリング)疑惑のあった宗教事業協会(通称・バチカン銀行)の立て直しと、財務部門のスリム化に取り組んでいる。社会的弱者を支援する「貧者の教会」路線に沿うように組織を刷新するのが狙いだ。
信仰面では「家族」を中心課題に据え、昨年10月、教会が現代の家族問題にいかに取り組むかを話し合う世界代表司教会議を招集。伝統的な家族の価値観を重視する立場は維持しつつ、男女による結婚を神聖視するカトリック教会でタブー扱いされてきた同性愛者への対応や、離婚した信徒に対して取るべき配慮などに光を当てた。
法王にとっての「追い風」は絶大な人気だ。法王がインターネット上で短文を発信するツイッターの読者(フォロワー)数は1900万人を突破。米世論調査機関によると、米国における法王の支持率は今年2月、就任以来最高の70%を記録した。
だが、歯に衣(きぬ)着せぬ言動や、性急な改革は教会の内部で物議も醸している。世界代表司教会議では、同性愛者などに融和的な姿勢に保守派が反発。伊誌レスプレッソは、法王が「経済省」長官に任命したジョージ・ペル枢機卿に対し、法王庁高官から不満が出ている現状をすっぱ抜いた。
バチカン日刊機関紙オッセルバトーレ・ロマーノの元副編集長、ジャンフランコ・ズビデルコスキー氏は「法王は(教会の)『外』にいる時は強大だが、『内』では弱い」と指摘する。
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【ローマ福島良典】フランシスコ・ローマ法王が取り組むバチカン改革について、ローマ法王庁で結婚や離婚の問題を扱う法文評議会議長のフランチェスコ・コッコパルメリオ枢機卿(77)に聞いた。
−−フランシスコ法王の特色は?
法王は(個々の)人物を通して現実を見る。問題を解決しなければならない時に、抽象的な規律から考えるのではなく、人々が抱える具体的な心配事から出発する。…