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<国連安保理>「イエメンは国家崩壊の危機」
◇ベノマール事務総長特別顧問、緊急会合で
【ニューヨーク草野和彦】中東イエメンの情勢悪化を受け、国連安全保障理事会は22日、緊急会合を開催した。テレビ電話で状況を報告したイエメン担当のベノマール国連事務総長特別顧問は宗派対立や南北分断、イスラム過激派への懸念が急激に高まっていると指摘。事態の政治的決着を急がなければ「さらなる暴力的な衝突と(国家)崩壊に陥る」と強い危機感を示した。
安保理は同日、北部の首都サヌアを掌握するイスラム教シーア派武装勢力フシを非難し、政府機関からの撤収を要求する一方、国内各派が国連主導の政治対話に応じるよう求める議長声明を採択。従わない場合は、経済制裁などを念頭に「さらなる措置を科す用意がある」と警告した。
安保理が正統性を認めるハディ大統領は南部アデンに逃れているが、今月19日に大統領がいる宮殿が所属不明の戦闘機による空爆を受けた。翌20日には、フシの支援者が集うモスク(イスラム礼拝所)を狙った自爆テロで約140人が死亡。イスラム過激派組織「イスラム国」(IS=Islamic State)の分派が犯行声明を出した。
イエメンでは、国際テロ組織アルカイダ系の組織「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」も活動しており、ベノマール氏は「現在の不安定な状況につけ込み、混乱を拡大させる恐れがある」と指摘。フシやハディ派が対立を続ければ「イラク、リビア、シリアのような紛争の長期化を招く」と警告した。
一方、イエメン大使は安保理での演説で、フシが21日に「総動員体制」を発表し、ハディ派との全面対決姿勢を示したことについて、「クーデターを進める者たちが戦争を引き起こそうとする宣伝工作だ」と非難し、安保理に迅速な対処を求めた。