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<米国>イラン核合意で安保理承認要求「自然な手続き」

 <米国>イラン核合意で安保理承認要求「自然な手続き」

 【ワシントン和田浩明】米国務省のサキ報道官は13日の定例記者会見で、国際交渉が続くイラン核問題で包括的合意が成立すれば、国連安全保障理事会の承認も求めることになるとの見通しを示した。サキ氏は、交渉には安保理常任理事国5カ国すべてが参加しており「自然な手続きだ」と説明した。
 
  米英仏露中とドイツの6カ国は核問題に関し、3月末の枠組み合意、6月末の最終合意を目指してイランと交渉中だ。しかし、イランを強く敵視するイスラエルや米議会で多数派の共和党を中心に、現在の交渉で予想される合意内容ではイランの核兵器保有阻止には不十分で、議会の承認を得るべきだとの声が根強い。共和党のコーカー上院外交委員会委員長は12日、オバマ米大統領あての書簡で、議会の関与を阻止しながら国連安保理の承認を求めるのなら「米国民に対する侮辱で、議会の役割を危うくする」と批判していた。
 
  安保理承認を求めるのは、こうした反対論に対抗して合意の国際的な正当性を高める措置とみられる。
 
  イランは核問題に関連して複数の国連制裁や米議会が議決した制裁の対象になっているが、サキ氏によると、制裁解除の時期は交渉中で、合意の安保理承認によって解除されるものではないという。
 
  核交渉では米国代表団が15日にスイスのローザンヌ入りし、イランとの協議を再開する。米側からはケリー国務長官やシャーマン次官、エネルギー省のモニズ長官が参加。国際交渉の窓口役である欧州連合(EU)対外活動庁のシュミット副事務局長も出席する。

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