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GPSで監視! 度が過ぎた束縛をする彼女が問われる罪2つ

GPSで監視! 度が過ぎた束縛をする彼女が問われる罪2つ

 

【相談者:20代男性】
半年前の僕の浮気が原因で、それから彼女の束縛が激しくなりました。毎日家に帰ったら電話をしないと怒るし、その電話で次の日の予定を伝えないといけません。1日に何回も電話やメールが来て、返さないと怒ります。 ついには、事前に仕込んでいたGPS機器を使い、僕のいるところまで来てしまうような始末です。ここまで監視されるとおかしくなりそうです。これって法的にはどうなんですか。

●A. 勝手にGPS機器を仕込むのはプライバシー権の侵害です。

ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の島田さくらです。

あなたの浮気が原因とはいえ、GPSで監視してつきまとわれたのでは、さすがに辛いですよね。

さて、恋人にGPS機器を設置してつきまとう行為に問題はないのでしょうか?

●『プライバシー権』の侵害

他人に対して、勝手にGPS機器を仕込んで、その行動を把握するというのは、『プライバシー権』の侵害にあたります。もちろん、恋人とはいえ赤の他人ですので、彼氏にGPS機器を仕込んで行動を監視すれば、プライバシー権侵害にあたります。

プライバシー権を侵害された場合、あなたは恋人に対して、不法行為に基づく損害賠償請求をすることができます。実際に監視をされたことにより精神的な病気になってしまった場合は、その治療費なども損害賠償に含まれます。

●『ストーカー規制法』に該当する可能性あり

あなたが拒否したり、彼女と別れようとした後にも、彼女が執拗に電話やメールをしてきたり、GPS機器を仕込んでつけまわしたりするのであれば、『ストーカー規制法』に該当する可能性もあります。

ストーカー規制法では、相手に不安を与えるような方法による、つきまとい、待ち伏せ、見張り、住居等に押し掛けるなどの行為を禁止しています。

また、相手に不安を与えるような方法により、行動を監視していると思わせるようなことを告げたり、監視されていると相手が知り得る状態に置いたりすることも規制されています。

彼女がストーカー化してしまった場合には、警察に相談して、警察から彼女に対して警告や禁止命令を出してもらうというのもひとつの方法です。ストーカー行為をした場合には、6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金、禁止命令に反してストーカー行為を繰り返した場合には、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられることがあります。

●まずは話し合いを

いずれにしろ、「付き合っている彼女の行動がちょっとやりすぎで嫌だなぁ」というだけで損害賠償請求をしたり、警察に相談したりというのは、現実的ではありません。

彼女の監視が嫌でおかしくなりそうだというのであれば、まずは、彼女としっかりと話し合いをして、それでもダメということであれば、別れを告げることも大切かもしれませんね。

●ライター/島田さくら(弁護士)

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