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知らないと損する本格的アメリカ旅行術 (27) UFOが落ちた町として有名なロズウェル

知らないと損する本格的アメリカ旅行術 (27) UFOが落ちた町として有名なロズウェル 

 「アメリカ」「UFO」というと、UFOが落ちた町とされているニューメキシコ州の「ロズウェル」を想像する人はどれくらいいるのでしょうか? UFO関連に詳しい人なら、ネバダ州の「Area 51」という、UFO研究をしているところを思い浮かべる人もいるかもしれません。Area51方面へはまだ足を運んだことはないのですが、Area51の南西にあるデスバレー国立公園で車が故障し、4時間もレッカーが来るのを待ったことがあります。日も暮れていき、聞こえるのは虫の声だけ、見えるのは星だけという状況だったので、ずっと空を見続け、UFOを探してみました。当然、UFOに遭遇することはありませんでした。それでは、ロズウェルをご紹介したいと思います。

ロズウェル町はエイリアンがいっぱい!?

 私たちは、先週のコラムでご紹介したカールズバッド洞窟群国立公園を18時前に出発し、ロズウェルに向かった。約2時間半のドライブだったが、すぐに暗くなったので、助手席の私はUFOが現れないかと、ずっと、ずっと空を見上げていた。もちろん、UFOは見つからなかったが……。

 次の日の朝、UFO博物館(UFO Museum&Research Center)へ出かけた。行く途中、町の至るところで面白いものを発見し、私たちは大喜び。まずは、マクドナルド。なんと、お店の外壁が銀色でUFOの形をしていたのだ。ちなみにUFOバーガーといった類のものはなし。次に、街灯。街の街灯がエイリアンの顔の形をしていた。つまり夜は明かりの少なくなるこの街に、たくさんの”エイリアンの頭”が整然と浮かび上がるというわけだ。さらに、町中に「Aliens Welcomed」や「Aliens’ Coffee」などの文字が躍っていた。すごく小さな町だが、UFOを町のシンボルとし、”UFO観光産業”という世界でも特異な観光業に従事している町だと感じた。

 ロズウェルのマクドナルドです。お店がUFOの形をしています

 町の街灯が全部これ。夜は結構不気味です

有名どころはUFO博物館

 町のメインストリートは1本だけ。そのメインストリートの中心にUFO博物館はあった。私たちは、UFO博物館のパーキングで、またまたユニークな看板発見。「UFO PARKING ONLY」、つまり「UFO以外は駐車できません」という意味だ。なんともアメリカらしいジョークである。博物館の中に入り、入場料を払う。入場料は、施設の維持費などに使われるらしい。受付で「どこから来たの? そこに世界地図があるから、君達が来たところに印をつけてね」と、ピンを渡された。地図でアメリカ国内を見てみると、当然ながらピンはいっぱい。次に、日本を見てみる。日本列島もピンだらけだ。「日本からここまで来るのは結構大変なのに、たくさんの人が訪れているんだな~」と感心した。

 左:UFO博物館の入り口。結構小さいな建物です/上:UFO PARKING ONLY でも、車を停めちゃいます

 ここには、世界中のUFO関連の本やビデオライブラリーと、ロズウェル事件をはじめとするUFO関連の展示室がある。まずは、ライブラリーに入ってみた。本やビデオの量はかなりのもの。UFO博物館と名乗るだけあると納得した。またツーリストが多いライブラリーということか、ビデオ&DVD鑑賞ルームも完備されており、その場で気に入ったものを見ることができる。日本でよく放送されている宇宙人解剖ビデオなんかもあるそうだ。

 こんな感じで、新聞や雑誌の記事が展示されています

 ロズウェル事件のUFOはこのように落ちていたらしいです。これは模型ですが、こうして撮影すると、まるで上空から撮ったように見えます

展示室にはロズウェル事件の資料も……

 さてここで、ロズウェル事件について説明したい。UFO博物館のオフィシャルサイトではロズウェル事件を下記のように記述している。

1947年7月の第1週、ロズウェル近郊のフォスター牧場を管理していたマック・ブレーゼルは、何か奇妙なものが農場内に散らばっていることを発見し、保安官に通報した。その後すぐに軍の調査員が来て、破片を基地に持ち帰った。7月8日、軍は「ロズウェル近郊の牧場で、墜落した円盤を回収した」と発表したが、その数時間後に「先ほどの発表は誤りであり、回収したものは軍が使用している気象観測用気球だった」と訂正。次の日の新聞でそのことを発表した。その後、30年の時を経て、1978年以降、目撃者の証言やロズウェル事件に関する書籍が次々に発表された (UFO博物館オフィシャルサイトより要約)。*7月8日以前の日付については、6月14日にブレーゼルがUFOの破片を発見し、7月に改めて回収に行ったとする説や、7月3日の夜にUFOが落ちたとする説など、諸説ある。

 博物館に展示されていた新聞記事を全部読んでみたのだが、一番興味深かったのは「UFOの破片は、金属と言っても、アルミホイルのような形状記憶の素材であった」という情報だ。実際、そこには「UFOの素材はこんなものだった」とコメントが付いた、くしゃくしゃの”アルミホイル”がサンプルとして置かれていた。展示室には、他にもUFO目撃談やUFOの写真、宇宙人にさらわれた人が付けられたと言われている不思議な印などの写真が展示されていた。中には「本当なのかな?」と思うものもあったが、宇宙人を信じる人たちにとっては、これほどの資料を一度に見られることは、非常に面白いだろう。何しろ、ここには世界中からUFOの資料が集まっているのだから。

 宇宙人の模型が入っています。今にも動き出しそうでした

 ロズウェル事件の現場とされるフォスター牧場は、町から100km以上離れた所なので、私たちは行きませんでしたが、近くまで行く際は、訪れてみようと思っています。次回は、巨大サボテンが多々生えているサワロ国立公園と、「石の墓場」という言葉がぴったりなチリカワ国定公園をご紹介します。お楽しみに~。

 (写真:フォトアーティスト飯富崇生)

芦刈いづみ&飯富崇生のミニコラム:アメリカ長距離ドライブの裏技私たちのアメリカ旅行の拠点は、学生時代を過ごしたL.A.。L.A.の空港で車を借りて、スーパーで買出しをして出発する。買うものは、発泡スチロールのクーラーボックス、ペットボトルの水1ダース、コーラ2ダース、トマトやきゅうりなどの野菜とパン、ハム、マスタード、マヨネーズ、そして氷。クーラーボックスは、4ドル足らず。水は1ダースで4ドルというところ。コーラはなんと2ダースで5ドル弱という感じだ。物価は日本に比べて全てが安い。旅行中のランチはほとんどこれらの食材を使ったサンドウィッチ。シンプルなのに美味しいし、ハムやパンのバリエーションを変えれば、結構飽きない。前回の旅では1カ月間、ほぼこのランチだった。時々、夕食を食べに出るのがめんどうくさい時は、これで夕食も済ませたりする。長期旅行の際は、ぜひこのアイディアを利用して!

アクセス情報最寄りの国際空港:アルバカーキ国際空港。2007年8月現在、日本からの直行便はないので、アメリカ西海岸各都市やテキサス州ダラスフォートワース国際空港を経由する。アルバカーキからロズウェルまでは、車でフリーウェイI-40→US285を通り、約3時間。 周辺観光地タオス・プエブロ、アコマ・スカイ・シティ、チマヨ、チャコカルチャー国立歴史公園、サンタ・フェ、ホワイト・サンズ国定公園、カールズバッド洞窟郡国立公園など

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