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インドの製造業者はなぜ、リスクを冒してまで人件費が3倍も高い中国へ進出するのか―米メディア
2015年2月25日、ブルームバーグは「人件費が3倍であるにもかかわらず、中国はインドの製造業者を引きつける」と題した記事を掲載し、インドが抱えている問題点を指摘した。26日付で環球時報(電子版)が伝えた。
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インドのモディ首相は祖国を世界の製造基地にしたいと考えている。しかし、この夢の実現は難しい。インドの中小メーカー企業のオーナーであるベイダーさんは、中国の人件費はインドの3倍近いが、それでも中国の方が稼げると話す。その理由について、港の混雑や熟練工の不足、原材料の調達難などが、人件費が安いというインドの優位性を帳消しにしているからだと指摘する。
ベイダーさんは「われわれのような中小メーカーにとって、中国への進出は大きなリスクがある。しかし、インドよりも数段仕事が進めやすいという国情を考えた場合、この選択は正しい」と語る。
中国が世界の工場として大きく成長した際、インドは官僚システムの弊害などによって飛躍できなかった。世界銀行が毎年発表している「ビジネスのしやすさ指数(Ease of Doing Business Index)」の最新版によると、調査対象189の国・地域のうち、インドは142位、中国は90位と大きな差がついている。
ベイダーさんのような中小メーカーにとって、中国の巨大な市場規模や整ったインフラ設備、完備された原材料供給システム、物流システムは大きなメリットだ。
一方、インドの将来に楽観的な意見もある。経済学者プラサド氏は「中国と比べ、インドには豊富な若い労働力がある。これは外国の投資家にとって大きな魅力だろう」と語る。21年にはインドの人口の約3分の2が労働に適した年齢になるという。
さらに、20年の平均年齢を比較すると、インドは29歳で、37歳の中国より8歳も若い。また、生産効率も日々改善されており、こうした優位性を武器に、中国との競争を繰り広げとみられている。(翻訳・編集/秋田)
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