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「住みよい地球忘れずに」=四日市ぜんそくで資料館―三重

 「住みよい地球忘れずに」=四日市ぜんそくで資料館―三重

 

  高度経済成長期に発生した四大公害病の一つ、四日市ぜんそくの歴史やその後の環境改善の取り組みを伝える資料館が21日、三重県四日市市に開館した。式典では、当時コンビナート企業を訴えた原告で、唯一存命の野田之一さん(83)が「急激に科学の発展を取り込んだので公害患者が生まれた。(資料館が)住みよい地球をつくる気持ちを忘れない拠点になればいい」とあいさつした。

  資料館の名称は「四日市公害と環境未来館」で、市立博物館の1〜2階部分に併設。1階の学習エリアに公害や環境に関する約1万冊の書籍をそろえたほか、語り部の講話を聞くことができる。2階では公害裁判を映像で紹介し、患者が使った吸引器や当時のコンビナートの写真などを展示する。入場無料。

  四日市ぜんそくをめぐっては、患者9人がコンビナート企業6社を訴えた訴訟で、津地裁四日市支部が1972年7月、企業側の責任を認めて賠償金の支払いを命じ、一審で確定した。今年2月末時点の認定患者は395人。

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