ネット検索は苦手？＝子供の情報活用で初調査－安全利用も課題・文科省

　

　 文部科学省の情報活用能力調査で小５に出された「ごみの捨て方」を調べる問題の正解までの手順のイメージ図（同省提供）

　 　子供がインターネットで複数のホームページ（ＨＰ）を検索し、目的の情報を探す力に課題があることが２４日、文部科学省の情報活用能力調査で分かった。子供にパソコンを使わせた学力調査は初で、ネットを安全に利用する知識にも不安が残る結果となった。
　　調査は小学５年と中学２年を対象に、それぞれ１００校余りの約３３００人を抽出して実施。実際にパソコンを操作し、テスト形式で情報検索やソフトによるデータ処理などをさせた。
　　単独のＨＰからだと小５の６割、中２の８割が書かれた内容を理解できていたが、複数のＨＰをたどって情報を読み取る問題では正解率が一気に低下。リンク先からごみの捨て方を調べる小５の問題では９．７％、検索サイトの一覧画面から始め、熱中症について求める記述を探す中２の問題は４３．７％だった。
　　小５の問題を正解するには最低三つのリンク先を経る必要があるが、最後まで見られたのは３分の１。不正解者は途中までの内容で判断したり、正解のページを短時間で読み飛ばしたりしていた。中２も不正解者の方が各ページの閲覧時間が短く、同省は「情報が多いと細部まで検討しておらず、検索内容の比較もできていない」と分析した。