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乳頭温泉郷、硫化水素出る源泉点検中に3人死亡
18日午後5時頃、秋田県仙北市田沢湖生保内(おぼない)の乳頭温泉郷にある源泉付近で、「作業をしていた男性3人が倒れた」と仙北市から消防に通報があった。県警などによると、3人は病院に運ばれたが、死亡が確認された。県警や消防は、硫化水素による中毒とみて調べている。
県警によると、死亡したのは、いずれも仙北市の市職員柴田政文さん(42)、管工事会社社員坂本栄さん(78)、同羽根川次吉さん(67)。
市によると、源泉の湯を引いている施設から「湯の量が少なくなり、温度も下がった」と市に連絡があり、3人は、もう1人の市職員と計4人で、温泉郷から約1キロ離れた源泉に、湯の温度や湯量の調整に向かった。
3人は、源泉から約200メートル離れたくぼ地で倒れていた。周辺は2・5メートルほどの積雪があり、くぼ地に置いた荷物を取りに戻ったところ、坂本さんと羽根川さんが倒れ、助けようとした柴田さんも倒れたという。
仙北市企業局によると、源泉はカラ吹源泉と呼ばれ、硫化水素を含む水蒸気が噴き出し、水蒸気に水を加えて温泉として供給する設備がある。源泉は掘削から40年ほど経過し、設備は以前から老朽化が指摘されていた。2010年には蒸気が漏れる事故があり、応急措置として蒸気管の修繕工事を行っていた。
源泉付近は有毒な硫化水素が発生するため、一般の立ち入りは禁止されている。仙北市企業局の高橋真局長は「作業員は経験が豊富で、ガスの危険性は十分に認識していたはずだが」と話した。
県警と消防は19日、実況見分する。
秋田県では2005年12月、湯沢市の泥湯温泉で、湯で解けてできた雪穴に落ちるなどした一家4人が、たまっていた高濃度の硫化水素ガスを吸って死亡する事故が起きている。温泉地では、硫化水素による事故がたびたび起こっている。硫化水素は、高濃度になると、嗅覚をまひさせるため、気づかない場合も多く、死亡例も多い。