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北陸新幹線には乗れないけど…沿線のPRキャラが熱い!〈dot.〉
北陸新幹線(長野―金沢間)が3月14日、開業した。東京―金沢間は最速2時間28分で結ばれた。それとともに、沿線のご当地キャラの動きも活発になってきた。伝統技術をつぎ込んだり、有名漫画家がデザインを担当したり…注目のご当地キャラをピックアップしてみた。
まず注目したいのが、石川の郷土玩具「加賀八幡起上り」のフォルムが愛らしい、石川県のご当地キャラ「ひゃくまんさん」だ。目を引くのは、なんといってもその見た目の豪華さ。
実はこれ、石川県が誇る伝統技術を詰め込んだものとなっている。黒々としたヒゲは輪島塗、全身に施された松や菊、牡丹柄は着物でおなじみの加賀友禅。ボティや眉の金色の部分には石川県産の金箔を使用している。実は国産金箔の99%は石川県産。石川県の伝統工芸を身にまとったその姿は、まさに豪華絢爛だ。
そんな伝統技術の粋を集めた「ひゃくまんさん」だが、体長は縦175センチ、横130センチと、やや大きめ。そう、このボティーでは北陸新幹線に乗車できないのだ。
一部のファンの間では「新幹線PRキャラなのに、幅ありすぎて乗れない…そんなところもカワイイ」「新幹線に乗車できないという事実を知って、好きになった」などと、ネットで話題になっている。
ちなみに、北陸新幹線開業をきっかけに誕生したキャラクターだが、今後は石川県の観光PRキャラクターとして活躍していく予定とのこと。「ひゃくまんさん」の役割は、首都圏などでの観光PRと石川県でのお出迎えなので、新幹線に乗れなくても大丈夫なのだ。
さらに、「ひゃくまんさん」とは違った意味での豪華さをもつご当地キャラが、富山県黒部市の「ウォー太郎」だ。黒部といえば黒部ダムというわけで、黒部市の名水シンボルキャラクターとして活躍している。
そんな「ウォー太郎」、いったいどこが豪華なのかと言うと、実はデザインしたのがあの大御所漫画家・藤子不二雄A氏だということ。人気漫画の「忍者ハットリくん」や「怪物くん」の生みの親がデザインしているせいか、どこか懐かしい漫画の雰囲気をもっている。このキャラクターは、年齢がはっきり分かっていることも特徴だ。1993年に旧宇奈月町(現在の黒部市)に出生届が出されている。現在22歳…昭和風なルックスとは異なり、意外に若い。
このほかにも、「お仕事なら何でもします」と低姿勢かつ貪欲な姿が魅力的な、新潟県上越市の「なごみちゃん」、3人組で「合体すると巻物になる」という特技をもつ、同市の「上越忠義隊 けんけんず」など、上越エリアには魅力的なご当地キャラが多数いる。北陸新幹線の開通を契機に、さらに注目を集めるキャラクターも出てきそうだ。
(ライター・横田泉)