福島を走る常磐道が全線開通 復興の加速に期待

　

　

　東日本大震災や福島第一原発事故の影響で工事が遅れていた常磐自動車道が1日午後3時、全線開通した。福島県内を走る高速道路が南北でつながり、復興の加速が期待されている。

　

　
　開通したのは常磐富岡IC（福島県富岡町）－浪江IC（同県浪江町）間の計14.3キロ。常磐自動車道の最後の工事区間で、当初は2011年度中に供用開始が予定されており、3年遅れでの開通となった。

　

　
　この日午前に行われた記念式典には、安倍晋三首相も出席。「全線開通は福島の復興のシンボルと、仙台と首都圏がつながるという二つの大きな意味がある。福島のさらなる復興の起爆剤になると確信している」と開通を祝った。

　

　
　なお、この区間は富岡、大熊、双葉、浪江町を通り、約9キロは放射線量が高く、原則立ち入り禁止の帰還困難区域にあたる。

　

　
　このため、NEXCO東日本はドライバーへの情報提供として、区間内3カ所にモニタリングポストを設置。上下線計6カ所と両方のIC入り口の掲示板で放射線量を表示するという。