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自衛隊「鉄拳制裁」厳禁化で熱血タイプの指揮官が皆無に
海上自衛隊横須賀地方総監部は1月19日、部下隊員への指導の際、作業服の階級章を引きちぎったり、脛を蹴るなどの行き過ぎた指導を行なったとして元護衛艦艦長で、現在は誘導武器教育訓練隊勤務の2等海佐男性を「停職3日」の懲戒処分にしたと発表した。
「護衛艦の艦長にまで上り詰めたのだから、若手幹部時代から副長まで勤務評価は高かった。でなければ艦長職には就かせません。しかし艦長という指揮官職には向いてなかったのかもしれない。部下への心情把握、コミュニケーション力がなく指揮官としては失格です」(海幕勤務・2佐)
厳しい叱責はパワハラ、暴力事案は傷害事件の扱い
こうした声に護衛艦隊所属の護衛艦乗組の若手幹部や上級海曹のなかには異を唱える者も少なくない。
「たしかに処分された艦長の指導には行き過ぎた面はあったかもしれない。しかしそれは処分事案となった2件という矮小化された事実しか見ていない。日頃の勤務ぶりをみれば、『行き脚(註:旧海軍からの言葉で元気がある、勢いがあるの意味)のある』熱血艦長だったとの声も多い。危険を伴う艦艇勤務では多少の厳しい指導も是認した貰いたい」(横須賀所属護衛艦・2尉)
自衛隊では80年代後半のバブル期から、その指導方法は極めて「緩くなっている」(防衛大学校訓練部・曹長)という。防大訓練部に勤務する曹長が話す。
「自衛官は武器を持つ。銃器を持つ訓練時、新隊員や防大新入生が誤った操作を行なったり、冗談でも他人に向けて銃口を向けるなど、これは躾として手を上げなければならない。私のような古い世代はそう考えます。しかしこれは体罰是認として今の自衛隊では認められません。市ヶ谷の幕や護衛艦隊司令部はその辺りがわかっていない」
とはいえ実際に手を上げる、厳しく叱責するなどの熱血タイプの指揮官は、今の時代、海のみならず陸空の全自衛隊を見渡しても数少ない。厳しく叱責すれば、即、パワハラで内部調査が入る。ましてや手を上げれば暴力事案として警務隊(警察官と同権限を持つ隊員)が捜査に乗り出す。
「IT時代の成熟でこうした不祥事案はすべて表に出る時代になりました。この横須賀の元艦長事件も海幕への匿名の電話が発覚のきっかけでしたが、近年では匿名のメールで幕や上級部隊に通報する隊員が増えています。なので、かつての閉鎖的なイメージは今はもう昔語り。指揮官職に就く者はそこを理解しなければなりません」(前出の海幕勤務・2佐)
幼稚園の先生が諭すように部下に指導する
では、いったいどんな部下指導が理想的なのか。…